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金崎内科医院

〒362-0812 埼玉県北足立郡伊奈町内宿台3-40

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院内報2026年8月1日号を掲載しました

人と会うたびに「暑いですね」の挨拶で始まる季節となりました。
35℃では驚かなくなり40℃近くが普通になってきています。
どうですか?と聞くとほとんどの人が「なんとかやっています」といった返事。
まさに本音で実感がこもっています。熊本でまた大きな地震がきてしまいました。
被災地で電気や水道が使えないばかりか家まで使えないことによる熱中症がとにかく心配です。
とにかく災害関連死が増えないことを祈る毎日です。

<かぜ情報>

かぜ症状で受診される方はそれほど多くなく落ちています。
新型コロナウイルスは少ないですがたまにみられます。溶連菌がやや多いです。
一時、手足口病やヘルパンギーナなど子どもの夏特有の感染症がみられましたが、今は落ち着いている印象です。

<伊奈町特定検診の開始について>

6月15日から毎年恒例の伊奈町の特定検診が始まっています。
伊奈町在住の国民健康保険証か後期高齢者証をお持ちの方が対象です(オプション検査となっている胸部レントゲンや大腸がん検診:便潜血などは社会保険に加入の方でも受けられます)。
対象者には伊奈町から案内(受診券)が届きます。当院でも接種券が届いた方から予約を受け付けます。
今年も昨年同様、10月末までとなります。毎年9月以降は予約がとりにくくなる可能性もありますので早めの受診をお勧めします。
前号でも書いたとおり、骨粗鬆症検診の対象者になっている方(40歳以降の5歳刻みの年齢の女性)はこの機会の受診をすることをお勧めします。

<キャッシュレス決済機の導入について>

7月末から、キャッシュレス決済機を導入しました。
医療機関ではまだ導入されていないところが多いと思いますが今や多くのお店では普通になってきています。
診察券に付いているバーコードを機械にかざすだけで、精算額が表示されますので、あとは現金、クレジットカード、バーコード、電子マネーいずれでもお支払いいただけます。
まだ職員が不慣れで、トラブル対応の際にご迷惑をお掛けすることがあるかもしれませんがご理解の程、よろしくお願いいたします。

<夏季休診のお知らせ>

8月15日(土)~20日(木)は休診とさせていただきます。

<糖尿病コーナー>

前回に引き続いてのマンジャロについてのお話しです。

当院ではすでに70人くらいに処方しております。

マンジャロの効果としてよく言われているのが、食欲が落ちて食べる量が減ることにより体重も血糖が下がる、ということです。
確かにそのようなこともあるのですが、必ずしも効果はそれだけではありません。

血糖はよく下がることが多いのですが、食事量が減ることだけによるのではなくそれ以外の多面的な作用が考えられています。
詳細は専門的になるので省略しますが、例えば自分のすい臓からのインスリンの分泌量がより増える、インスリンの効きがよくなる、といったものです。
マンジャロを使い始めてしばらく経つとまた食事の量が戻ってきたけど血糖は低いまま維持できているとうケースはしばしばみられますがこれはマンジャロの「多面的作用」によるものです。

また食事の量が減る理由ですが、脳にある「食欲中枢」に効くという以外に、嗜好品を求める「報酬系」にも効くとい説があります。
嗜好品に対する欲求が抑えられるのでタバコやお酒が自然と減るということも起こるようです。

まだマンジャロについてはわかっていないことも多いですし、同様の系統の薬でさらに進化したものが将来的には導入されることになりそうです。

今後は糖尿病治療の「エース」的な位置づけになってくるかもしれません。

<院長の日記>

サッカーワールドカップで日本代表はブラジルに力負けしてしまった感じですが、オランダと引き分けた試合が最も日本の成長を感じさせてくれる試合でした。

オランダは準優勝の経験もある強豪チームです。

さて、今年はイタリアのミラノで冬季オリンピックもありました。冬季五輪と夏の五輪ではメダルを多く獲得する国は全然違います。

ノルウェーやスウェーデンなどの北欧やフランス、オーストリアなどともにオランダが冬季五輪のメダル獲得数が多いことに今回気づきました。
オランダの選手はサッカーでもオリンピックでもいつもオレンジ色のユニフォームを着ていてとても印象に残りますが、オランダはなぜいつもオレンジ色なのでしょうか?
オランダの国旗にはオレンジ色はありません。青と白と赤です。オランダ人がなぜいつもオレンジを使うのかの理由は興味深いものがありますので紹介してみましょう。

結論から言うとオレンジはオランダ王家の色からきているのですがここはいったんオランダの歴史からみていきます。
オランダはドイツとフランスと海に三方を囲まれた地域でネーデルラント地方、あるいはさらにその一部はホラント(「オランダ」名称のルーツ)州と言われてきました。
ネーデルラントとは低い土地を意味します。
低地?そうです、海に面した低い土地で水車などが有名ですね。

中世以降は小さな地域ながら毛織物や海洋貿易で経済的に大変栄え、一時はフランス王家の親戚であるブルゴーニュ公爵家が支配していました。
市民階級の力が強かったのも特徴的です。ブルゴーニュ家の血筋が断絶するとハプスブルク家が得意の結婚政策で支配者となりました。
ドイツが発祥のハプスブルク帝国はスペインや一部のイタリアなども結婚政策で獲得して大きくなりすぎたためスペインとドイツの2つに王家に分かれました。
そしてオランダの地域はスペイン・ハプスブルク家の支配下となりました。
オランダとは距離が離れているのにスペインの支配を受けた理由はここにあります。
スペイン・ハプスブルク王家はカトリックなのですがオランダはプロテスタントが多いため過酷な弾圧を受けました。
もともと経済力が高く自立意識が強かった背景もありスペインに対して戦争を起こし遂に独立を果たします。

これがオランダの誕生(正式名称はネーデルラント連邦共和国)です。
この時に王になったのがオラニエ公ウイレムです。
オラニエ公家はもともとドイツ系の諸侯(貴族)のナッサウ家でしたが、ブルゴーニュ公家やハプスブルク統治の時代から総督としてネーデルラントの統治の実務を担ってきました。
オラニエの英語読みはオレンジです。このオレンジは南フランスの「オランジュ」からきています。
ナッサウ家はオランジュの領主としてのオランジュ公という官位も代々引き継いていたのでオラニエ公(オランダ語)と名乗ったのです。
ナッサウ家でもあるので、オラニエ=ナッサウ公とも言います。
オランジュという土地はやがてフランス王領に組み込まれますが「オラニエ公」は官位のようなものとして残りました。

直接の関わりはなくても地名を官位として使うのは日本でもありました。
伊奈忠次は「備前守(びぜんかみ)」という官位をもっていましたね(備前は今の岡山あたりです)。
そしてオレンジ公なので同じ(似た)名前の果物のオレンジの色がそのままシンボルカラーになったのです。
オランダの国旗はかつてオレンジ、白、青の3色でしたが、オレンジは遠くから識別しにくい、褪色しやすい、などの理由で赤に変えられてしまいました。

ちなみに果物のオレンジの名前の由来はオランジュ地方とは全く関係ありません(インド語由来とされています)。
そしてオランジュ地方はケルト人がアウレシアと名付けた地名がその由来です。
そもそも果物のオレンジはその色も同じ名前、つまり「オレンジ色」となった珍しい果物なんですね(「リンゴ色」や「イチゴ色」はありません)。
日本では橙色いう和名があります。オレンジを訳したのではなくもともと日本人が「橙(だいだい)」と呼んでいたほぼオレンジと同じ果実からきているようです。

この果実の色はよほど独特だったのでしょう。この果実はインドがルーツでヨーロッパに伝わってインドの呼称がほぼ残ってオレンジとなり、日本にも伝わりましたが勝手に「橙」と名がつけられたようです。

さて、オランダは一時、ナポレオン時代のフランスの支配下になったり、ベルギーやルクセンブルクが分離独立したりで紆余曲折ありましたが今もオランダ王家はつづいています。
英語での正式表記はネーデルラントですが、日本では「オランダ王国」を正式な呼称にしています。
鎖国政策下の江戸時代で正式な交流があった唯一の西洋の国でもあり日本とはゆかりの深い国でもあります。