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金崎内科医院

〒362-0812 埼玉県北足立郡伊奈町内宿台3-40

048-728-8550

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2019年3⽉1⽇号
「寒い、寒い」としきりに⾔っていましたが、今シーズンは暖冬だったかもしれません。もう3⽉。昨年同様に桜が早く咲くのでしょうか。あんまり早く咲いてしまうのももったいない気がしてしまいます。
そういえば新しい元号の公表は4⽉初めではなかったでしょうか。あと1ケ⽉で新しい元号がわかる、なんだかドキドキしますね。

<かぜ情報>
3⽉初めの時点で、インフルエンザはほぼ終息といえるくらいになってきています。毎年A型に後にB型の⼩流⾏がくるのですが、今のところありません。
ウイルス性胃腸炎がやや増えています。
それから、⼩児で季節外れの⼿⾜⼝病がみられます。特定の保育園のようですが、昨年夏にあまり流⾏らなかった影響が今頃でているのでしょうか。
2⽉末から花粉症が始まっています。お薬で治療を希望の⽅は早めの受診をお勧めします。いったん「⽕がつく」となかなか抑えられなくなりますので。

<5⽉初めの⼗連休について>
今年は天皇陛下の即位などに伴い、カレンダーでは⼗連休となります。
当院では4⽉27⽇(⼟)は平常通りの⼟曜⽇時間の診療で、28⽇(⽇)〜5⽉2⽇(⽊)を前半の休診とさせていただきます。5⽉3⽇(⾦)の1⽇は通常平⽇通りの診療とさせていただき、5⽉4⽇(⼟)〜5⽉6⽇(⽉)を後半の休診とさせていただく予定です。

<糖尿病コーナー>
前回までちょっと難しいお話しが続いたので、今回は簡単にいこうと思います。⾎糖値は⾷事によるその上昇のスピードが問題になることは今までもたびたび触れてきたと思います。⾷後の⾎糖の上昇に対して本来、インスリンがちゃんと分泌され、なおかつ、そのインスリンがよく効いてくれれば、過度な⾎糖の上昇には⾄らず、すぐに⾎糖を下げることができます。ところが糖尿病になると⾃分で⾎糖を下げる⼒が残念ながら弱くなります。すると、⾷後の⾎糖の上昇のスピードに⾃分のインスリンがついていけず、⾎糖がある程度まで上がってしまうのです。⾎糖の上昇にインスリンの分泌がついていけない、ということであれば、ゆっくりと⾎糖が上昇するように⾷事をとるとなんとかついていけるようになり、過度な⾎糖の上昇は下げられるようになります。⾎糖の上昇のスピードを下げる⽅法でよく勧められるのが野菜を先にたべることです。野菜が先に胃や腸に⼊っていると後から摂取した⾷べ物の消化や吸収が遅れます。それによって⾎糖の上昇スピードも遅くなるのです。また、野菜を摂ることによって、早く満腹を感じるためその後の⾷事量も⾃然と減ることが期待されるのです。しかし、⾎糖の上昇スピードをもっとゆっくりにする⽅法があります。何のことはない、ゆっくり⾷べればいいのです。消化吸収が遅くなることは想像しやすいと思いますが、やはりこの⽅法でもより早く満腹感が得られるのです。脳には満腹感を感じる「満腹中枢」があります。最近ではこの満腹中枢に関する研究がすすんでいます。満腹中枢に働きかける様々な物質も⾒つかっています。満腹中枢には様々な神経もつながっています。その中の⼀つに、胃や腸の情報を直接伝える「迷⾛神経求⼼路」があります。胃や腸に⾷べ物が到達したという情報や消化吸収にともなう、胃腸の動きも情報として伝えるのです。これにより満腹を感じることになります。もちろん⾎糖値の上昇そのものも満腹中枢を刺激します。このうち、胃腸の動きがとても⼤きな刺激になることが分かってきました。ただし、胃腸は⾷べ始めてしばらくしてから活発に動き始めます。このタイミングに前では満腹感がまだないので、たくさん⾷べることができてしまうのです。逆にゆっくり⾷べることによってたくさん⾷べる前に満腹を感じるようになるわけです。このタイミングが⼤事なのです(他に噛むという咀嚼なども満腹感を刺激すると⾔われています)。ゆっくり⾷べるというのはとてもシンプルな⾷事のコツだと思います。是⾮、実践していただきたいです。

<院⻑の⽇記>
今年は⼤河ドラマが視聴率で苦戦しているようです。来年の東京オリンピックに向けてムードを盛り上げようとしているのでしょうか、⽇本のオリンピック黎明期で奮闘する⼈たちを描いているようです。⼤河ドラマを近頃は⾃分⾃⾝もほとんど⾒なくなりました。でも何となく気にはなります。もともと戦国時代が舞台だと視聴率は必ず上がるそうで、それ以外ではせいぜい明治維新でやっとだそうです。ちょっと安易な気もします。でも、もう60年近く続いているのでさすがに戦国時代ではネタが尽きてきているのではないでしょうか。ちなみに来年はなんと明智光秀が主⼈公だそうです。興味深いとは思いますが、ちょっと苦しい感じもします。そこで私が個⼈的に主⼈公におすすめの⼈物を⼀⼈挙げたいと思います。その名は九⻤嘉隆。伊勢の国のいわゆる海賊⼤名です。ちょっとご紹介させていただきます。九⻤家は伊勢の国志摩付近にかなり古い時代から続く家系で、海の交易や取りしまり(海賊まがいのこと)を⽣業とする地頭のような家柄でした。九⻤嘉隆は当主の次男として⽣まれましたが、⽗、兄、兄の⻑男が相次いで亡くなったために⾃らが当主となりました。⾎気盛んな性格だったようで、勢⼒を拡張して周囲の豪族を従えるようになりました。しかし、出る杭は打たれます。代々の国司として⼤きな⼒をもっていた北畠家(具教)とその他の豪族により、志摩の国を追われてしまいます。そこで助けを求めたのが急成⻑著しい織⽥信⻑でした。信⻑は近畿(畿内)の制圧に着⼿していましたが、伊勢の制圧にも乗り出そうとしていました。そのためにも何としてでも北畠具教を攻略する必要があったのです。嘉隆は信⻑の伊勢⽅⾯軍の責任者、滝川⼀益とともに北畠具教に挑み、北畠家は信⻑と養⼦縁組をして軍⾨に下ります。その後、嘉隆は信⻑の⽔軍として働くことになります。そして彼の⼈⽣のクライマックスを迎えます。それが村上⽔軍との戦いです。信⻑は今の⼤阪城と同じ場所にあった⽯⼭本願寺の攻略に⼿を焼いていました。⽴てこもる信徒を兵糧攻めにしたいのですが、⽑利の⽔軍として敵なしだった村上⽔軍に制海権を握られていてどうしても⼤阪湾を封鎖できません。九⻤⽔軍も参加した第⼀回⽬の海戦でも惨敗します。そこで信⻑は嘉隆に船の装甲を強化して村上⽔軍の⽕⽮を防ぐように命令します。嘉隆は信⻑に鉄で防御を固めた鉄甲船の建造を提案、費⽤はかかりますが信⻑は了承し早速造らせました。そして臨んだ2回⽬の海戦では⾒事、鉄甲船で村上⽔軍を撃破しました。信⻑亡きあとは秀吉に仕え、伊勢での海上での権利を認めてもらっていました。関ケ原の戦いの時には息⼦の守隆が東軍(徳川⽅)につき、⾃分は⻄軍について⽬覚ましい戦功をあげます。海上版真⽥家といったところでしょうか。ところが東軍が勝ってしまったため、嘉隆は覚悟を決め壮絶な⾃刃により最期をとげます。守隆の必死の命乞いにより家康からの許しを得たことを伝える使者は惜しくも間に合いませんでした。いかがでしょうか。海の戦闘シーンや今も多くの信者を擁する本願寺を敵として描くことにやや問題はあるかもしれませんが、海に⽣きる⼈達にフォーカスを当てるのも今までになかったものだと思います。NHKに投稿して提案してみましょうか?ちなみに⽩⽯⼀郎の「戦⻤たちの海」という⼩説がお勧めです。

2019-03-05 18:16:32