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金崎内科医院

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院内報2024年7月1日号を掲載しました

内科・小児科・糖尿病専門医「苦痛の少ない検査とやさしい血糖コントロールを」

<かぜ情報>

発熱外来で受診される方は少しずつ増えています。ピーク時よりは少ない状態が続いています。新型コロナウイルス感染が判明する方は少ないながらも少し増えてきています。小児では手足口病やヘルパンギーナも少しずつ増えているようです。

<療養計画書の作成と同意署名について>

6月から診療報酬改定で、糖尿病・高血圧・高脂(コレステロール)血症で定期通院されている方には療養計画書という書類を医療機関が作成、公布することが定められました。当院でもこれまで糖尿病で受診されている方には毎回検査結果の用紙をお渡ししていると同時にスタッフや医師から口頭で指導・助言をさせていただきました。高血圧、高脂血症についても血液検査の結果があればお渡しするとともに主に口頭での指導・助言という形でしたが6月からは文書化したものをお渡しすることになります。毎回の診療という訳ではありませんが初回の計画書にはご本人の同意の署名をいただくことになっております。診療の際にこの手続きでお手間と時間をおかけしてしまうことになりますがご理解いただけますと幸いです。インスリンやその他の注射製剤を使っている糖尿病の方や、心疾患など他の一部の疾患でも治療中の方はこの計画書の対象外となります。

<伊奈町特定検診の開始について>

6月17日から毎年恒例の伊奈町の特定検診が始まっています。伊奈町在住の国民健康保険証か後期高齢者証をお持ちの方が対象です(オプション検査となっている胸部レントゲンや大腸がん検診:便潜血などは社会保険に加入の方でも受けられます)。対象者には伊奈町から案内(受診券)が届きます。受診を希望される方は電話か窓口での予約をお願いいたします。

<臨時休診のお知らせ>

7月10日(水)は院長が不在のため臨時休診とさせていただきます。

<糖尿病コーナー>

糖尿病に対する間違った偏見(「スティグマ」)の一つに糖尿病になると長生きできない、というものがあります。 糖尿病をもつ人の平均死亡年齢を示すある代表的なデータが有名なのですが、このデータが誤解されてスティグマとなってきました。そのデータとは糖尿病をもつ人の「平均死亡時の年齢」に関するものです。これは特定の病院にアンケートを行い、病院で死亡された方のうち糖尿病をもつ人の亡くなったときの年齢を調べたものです。1971年から10年ごとに集計され発表されてきました。1971年からの10年間では糖尿病をもつ人の平均死亡年齢は男性で63.1歳、女性で64.9歳でした。以後10年ごとの集計でこの年齢は延び続け、2001年からの10年では男性71.4歳、女性で75.1歳になりました。問題なのはこの数字とその時の「日本人の平均寿命」との比較です。平均寿命と比較してしまうと常に10年程度の開きになってしまうのです(実際にはその差は少しずつ縮小していますが)。これが「糖尿病になると10年寿命が短くなる」というスティグマ(誤解)をつながっています。しかし、よくみると比較しているのは「平均死亡時年齢」と「平均寿命」です。平均寿命は0歳の人(こども)があと何年生きられるかを示す「平均余命」とイコールです。もし平均寿命で比べるなら0歳の糖尿病の人の平均余命と比較しなければいけません。0歳の糖尿病はほとんどいないのでこの比較ができません。また、この調査の対象となったのは中規模以上の病院を多く含むため糖尿病を含めてより重度の人の病気をもつ人を対象にしてしまっていることが考えられます。同じ調査で糖尿病を持たない人の平均死亡年齢の結果が待たれていました。今年になって2011年からの10年間に関する報告がなされました(学会発表は昨年)そこでは糖尿病をもつ人の平均死亡年齢は男性で74.4歳、女性で77.4歳でした。着実に伸びています。そして今回の同じアンケートでは糖尿病をもたない人の平均死亡年齢も発表され男性で73.5歳、女性で76.7歳でした。糖尿病のあるなしで少なくともこのアンケートでは平均死亡年齢にはほぼ差がありませんでした(厳密には糖尿病がある人の方が高い)。糖尿病をもつ人が長生きできないという言説を否定できる同様のデータが他にも最近報告されています。糖尿病があると長生きできないということはかつてはあったのかもしれませんが現在は克服してきていることが示唆されます。

<院長の日記>

我が西武ライオンズが大きく低迷しています。5月の時点で優勝を早くもあきらめるしかいない状況になり、6月の末の時点で5位に10ゲーム差をつけられてぶっちぎりの最下位です。私ももう慣れました。負けるのが当たり前になってしまい、最近はごくたまに勝つだけで満足してしまうようになってしまいました。なぜ、こうなったのか、私なりに考察してしまいました。まず、以前から挙げられているのが主力選手の流出です。FAでの流出が最も多いのは事実です。それも大リーグやセ・リーグに行くよりも同一リーグの他のチームに移って活躍されてしまっています。楽天の岸と浅村、オリックスの森、そしてソフトバンクの山川などです。以前も工藤、秋山、清原が去り、工藤と秋山はソフトバンクで選手としてだけではなく監督としても実績を残しています。王さんとともにソフトバンクの礎を気付いた根本氏も西武から移った人です。これではマイナスが倍になってしまってしまいます。西武の監督を務めた今の渡辺GM(現監督代理)や辻元監督も一度チームを離れています。伊東(捕手および監督)も西武とけんか分かれしてロッテの監督になりました。一方で他の球団から、あるいは外国人助っ人の補強もうまくいっていません。この背景についてさらに考えてみると、西武グループと埼玉県が抱える構造的な問題に行きあたると思います。西武グループは鉄道と土地を持つ企業です。本拠地の所沢も西武グループの土地で、西武池袋線で都内とつながっています。この所沢がプロ野球の本拠地としてはどうかな、というころです。所沢は埼玉の他の地域からのアクセスが良くないです。人口が多い埼玉南部や東部からは車でも鉄道でも大変行きにくいです。アクセスが悪いとどうしても集客が課題となり、集客が悪いと球団の収益も上がりません。これでは財力の豊富な他の球団に力負けです。かと言って埼玉の他の場所に適当な場所が見当たりません。もし西武が球団を手放して埼玉の他に地に移ろうにも埼玉は人が多い地域では道路も狭く、慢性的な渋滞が起きています。選手にとっても魅力的な場所ではないのではないでしょうか。住む場所や遊ぶ(飲む?)場所に不便さを感じているのかな、と勝手に想像してしまいます。それに埼玉の県民性です。埼玉は人口が全国で5番目に多い県ですが、県民愛、あるいは県民意識が低い人が多いように感じます。昔から住んでいるわけでもなく、都内よりも地価や家賃が安いために「仕方なく」住んでいるとなればそうなるのも無理はないかな、と(勝手な決めつけかもしれませんが)。これでは地元の球団を応援しようという盛り上がりは生まれません。私の周囲にはこともあろうにロッテファンが多いのが気になります。なんでわざわざロッテなのか。では今は、どうすればいいのか?その前に現在のプロ野球の状況を確認したいと思います。最近の傾向は「投高打低」です。現時点でパ・リーグの規定打席に達した3割バッターは3人しかいません。ホームラン数のトップで13本です。これと関連しますが外国人助っ人(特にバッター)の地位が低下しています。西武はとにかく打てないと言われていますが、プロ野球全体で得点が入りにくくなっており、外国人のバッターにも頼ることができなくなっているのです。ここは時代の波に順応してとにかく守って勝つ野球に徹するしかないと思います。幸い西武は投手力では他の球団に決してひけをとりません。投手力だけでなく守備も徹底的に鍛えて点を相手に与えないようにし少ないチャンスを機動力で勝つ。これしかないと思います。かつての落合が監督をしていたときの中日のようなイメージです。野球の素人の勝手な意見ですが、どうでしょうか。