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金崎内科医院

〒362-0812 埼玉県北足立郡伊奈町内宿台3-40

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院内報2020年7月1日号を掲載しました

新型コロナウイルス感染の新規判明者数の数値を気にする毎日が続いております。緊急事態宣言解除後は予想されたとおり増えてきていますが、社会医療体制が整備されてきているので4月から5月にかけての状況とは一概には同じとは言えないようです。個人的には死者数と重症者数の数値に注目しています。東京都や埼玉県など都道府県単位で毎日人数が更新されていますが重症者数はほとんど増えていません。むしろ減っています。新規陽性患者数増加の後から増えてくる可能性もありますが、少なくとも強毒化はみられないようで、むしろ重症化に至らないような治療法が確立されてきているのではないか、と期待しています(具体的にはフサンやステロイド剤など)。いったん制圧したかに見える国々でもくすぶっていたり再上昇がみられたりしていますので今後は医療体制の状況と社会経済活動のバランスをとりながら共存していくしかないのでしょう。

<かぜ情報>

学校や幼稚園の再開のせいか、かぜ症状で受診される小児が増えています。下記のように発熱などがみられる場合にはネット予約ではなく事前にお電話で予約の受け付けを承りますのでよろしくお願いいたします。
大人に関しては緊急事態宣言解除後もかぜ症状で受診される方は少ない状況が続いております。

<当院での新型コロナウイルス感染対策の取り組みについて>

新型コロナウイルスの院内での感染防止のため、以下のような体制をとらせていただいております。
まず、発熱や息苦しさ、味覚嗅覚などの異常がみられた場合には院内に入る前に受付に外からお電話をしていただきます。準備ができましたら隔離室にご案内いたしますがそれまでは車内にて待機していただきます。自動車はなるべく奥の駐車場にとめていただくようにお願いいたします。隔離室にご案内する際にも通常の正面玄関ではなく別の通用口から入っていただくようにご案内いたします。尚、症状によっては車内で診察させていただく場合もあります。また、車での来院ではない場合にはなるべく速やかに別室に誘導いたします。受診の予約ですが、発熱などの症状がある場合にはネット予約は使わず、直接当院にお電話いただくようにお願いいたします。他の患者様と接触が少ない時間をご案内いたします(午前は11:00台、午後は16:00台)。
特に症状がなく定期受診で来院された際も受け付け横に備え付けのアルコール消毒液で手の消毒をお願いすると同時に非接触型体温計にて体温をチェックさせていただきます。
院内は定期的な消毒と換気を行います。職員の毎朝の検温を実施いたします。

<8月の夏季休診のお知らせ>

8月12日(水)~8月15日(土)は夏季休診とさせていただきます。(8月10日(月)も山の日で祝日となっております)

<伊奈町特定検診開始のおしらせ>

例年と同様に6月から伊奈町の特定検診が始まっております。伊奈町在住の国民健康保険証か後期高齢者証をお持ちの方が対象です(オプション検査となっている胸部レントゲンや大腸がん検診:便潜血などは社会保険に加入の方でも受けられます)。これまでは9月30日までの約3か月半の期間となっておりましたが、今年は新型コロナウイルス感染の流行で受診できない時期がある可能性や混雑を避けることを考慮して12月10日までの約6か月間になりました。新型コロナウイルスの第2波が秋以降に起きる可能性を指摘する声もありますが、やはり今年もなるべく9月までの早めの時期に受けることをお勧めします。尚、万が一、再び緊急事態宣言となった場合にはその期間は検診も中止となります。

院長の日記

現在のNHKの朝ドラは作曲家の古関裕而がモデルになっています。彼は福島県福島市出身です。私は福島市に住んでいたことがありますが、福島市ではかなり以前から古関裕而で町おこしをという機運がありましたし、その一環で朝の連ドラの主役に是非取り上げてもらおうというキャンペーンのようなものも続けていました。福島駅に新幹線から降り立つと彼が作曲した甲子園のテーマソングが聞こえます。福島駅前正面にはピアノを弾いている銅像があります。今回の朝ドラは個人的にも多くの人に見てもらいたいです。実際、個性豊かな登場人物と時にコミカルなシーンもあり、とてもいいドラマになっていると思います。コロナの自粛のため撮影が一時中断したせいで7月からは話が止まってしまっていますが、また再開することを楽しみにしています。
福島市出身ということだけではなく、もともと音楽好きの私にとっては日本人作曲家が取り上げられることにも大きな意味があると思っています。ドラマでも描かれていますが古関裕而は西洋音楽の作曲家、つまりクラシック音楽の作曲家を目指していました。実際に国際コンクールに入賞しましたがあれも実話です。古関裕而の他にも日本人としてクラシック音楽の作曲に取り組んだ作曲家は沢山いますが残念ながらこれまでは不当に評価されてきたと言わざるを得ません。私自身も最近になってその素晴らしさに気づいたところです。日本人作曲家のこれまでの歴史はやはり明治から始まります。その先駆けとなったうちの一人が山田耕筰です。ドラマで志村けんが演じている「小山田耕三」のモデルになっています。山田耕筰はベルリンに留学し日本人初の交響曲「かちどきの平和」を作曲しています。「からたちの花」「この道」「赤とんぼ」など、西洋音楽以外の歌も作曲しています(こちらの方が知られていますが)。しかし、その後に続く作曲家たちの歴史を語るとき、彼らが克服しなければいけない課題というかテーマがいくつかありました。まず、純音楽としての西洋音楽(今でいうクラシック)を目指すのか、それとも大衆に受け易い歌や童謡を書くのか、という問題です。実際にドラマの中でも主人公がその点で長い間悩んで苦労したのが描かれていました。次に、西洋音楽の形式に日本古来の音楽をどの程度取り入れるのか?あるいはひたすら西洋音楽のまま極めるのか?という問題。さらには、これは戦中、戦後のことですが戦争の国威発揚のために作曲すべきか、それとも協力は拒否すべきか?とうい問題。実際にほとんどの作曲家は多かれ少なかれ協力せざるを得ませんでしたが戦後はそのために苦悩したり、音楽界から追放に近いような扱いを受けたりした人もいます。さらには世界的な潮流にのって前衛的な音楽を追及すべきか、あるいは保守的な(よく言えば親しみやすい)曲にとどまるのか、という問題。そして決定的なのはそもそも日本人作曲家の作った曲が西洋の作曲家の作った曲を越えられるわけがないという偏見との戦いです。音楽に限らず明治維新以来日本人はあらゆる分野において「西洋に追いつこう」というそもそもの劣等感的精神構造を抱えたまま今日に至っているのは多くの人も感じていることでしょう。確かに西洋音楽は素晴らしいのですが、日本人の作った曲もなかなかいいものが実はたくさんあります。優劣だけで判断してしまうのは惜しいと思います。私も最近になって気づいたくらいです。この偏見もあって、せっかく作曲をしても評価されないというのは厳しい環境だったはずです。この話は長くなってしまいそうなので今回はここまでにしておきます。
(糖尿病コーナーは紙面の都合でお休みとさせていただきます)