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金崎内科医院

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院内報2020年3月1日号を掲載しました

本当に暖冬で終わってしまいました。おかしな冬でした。
今は新型コロナウイルスのことで大変なことになってしまいました。3月初めの時点ではまだこのあたりには感染に関しての大きな問題は起きておらず、むしろ静かなくらいですが、なにしろ社会的には大変な問題になっています。突然の学校の休校と大きなイベントや集会の中止、それに特定の品の不足です。事態がかなり急激に変化しており、今後も先が読めない状態が確かに不安なところですね。

<かぜ情報>

インフルエンザは散発的にはみられます。高熱や全身のだるさなどの症状がある場合にはまずはこちらの検査をしておいた方がいいでしょう。新型コロナウイルスの感染の広がりを抑えるために厚労省から軽いかぜ症状の場合は数日、自宅で待機しているようにとの通達が出ていますが、不安になったら早めに受診していただいていいと思います。どの程度広まっているのかはわかりませんが、やはり通常の風邪に比べればずっと少ないはずですので通常通りの受診行動をとっていただいていいと思われます。ご高齢であったり、持病をお持ちであったりする場合はむしろ早めに受診するということでいいと思います。

<診療時間の変更予定のお知らせ>

今年(令和2年)4月より、水曜日と土曜日のいずれも午後の診療は中止とさせていただきます。ただし、土曜日の午前からの診療は13:00まで延長いたします。どうかご周知くださいませ。

<糖尿病コーナー>

糖尿病のお薬は種類がたくさんあります。現在はインスリンを含めて9種類もあります。それでも血糖のコントロールが難しいケースは多々あります。それだけ糖尿病の病態は複雑で、治療に影響する要因が多いからだと言えます。何よりの人間の食事や運動、生活リズムといった行動習慣が大きく影響するとともにそれらは医学的なアプローチでは解決が難しいのはおわかりだと思います。では、今後は糖尿病の医学的治療はどうなっていくのでしょうか?現時点での展望を挙げてみたいと思います。まずはやはり新薬です。現時点でも高い効果が期待できるいくつかの候補が挙がっています。それでも保険医療で使える薬になるには時間もかかりますしいくつかの課題があります。例えば安全性、費用、効果の保証などです。糖尿病患者さんはとても多いですし、治療することは医療費の抑制にもなりますので、研究者、製薬メーカー、行政の取り組みは今後も続くと思われます。次に、移植医療です。すい臓からのインスリンの分泌が相対的に低下してしまうことが糖尿病の背景にあるのですが、いったん機能が低下したインスリンの分泌能を根本的に治す方法はありません。そこでインスリンを分泌するすい臓の「ベータ細胞」を体外から体に移植しようという移植医療に期待が高まっています。動物の細胞を使って作ったベータ細胞やiPS細胞が現時点では有力候補です。これについても安全性や効果の持続を保証するにはまだ時間がかかるようです。さらに、期待されているのが遺伝子の解析を用いる治療です。糖尿病には原因になる単一の遺伝子はありませんがいくつかの遺伝子が複雑に影響することはわかっています。糖尿病に影響する可能性のある遺伝子のリストを調べて、そのパターンを解析することで糖尿病の発症の予想が出来、さらにどのくすりが効きやすいかなどが分かれば、個人個人に応じたより適正な治療(テーラーメイド治療)ができるようになることが期待できます。より個人に適した薬だけを早くから使えば医療資源の節約にもなりますし、良好な血糖コントロールを長期にわたって続けられることが容易に予想できます。最後に、血糖の測定がより簡略かつ持続的にできる装置の普及です。実際にそれに近いものが既に実用化されてきていますが、費用や保険適応の面でまだ課題があり広く普及にまで至っていません(これについては国の認可政策次第ですぐになんとかなると思われますが)。1型糖尿病の患者さんでは既にこのような持続血糖モニターとインスリンポンプが連動する装置が使われています。将来的にはAIが組み込まれてインスリンの調節も全部機械が自動的行ってくれるようになるかもしれません。いわば体外式人口膵島(すい臓)と言えるでしょう。今後も全く別の治療方法が開発されるかもしれませんがこれらとは別に、私は社会的な取り組みによってもより治療成績が向上するのではないかという期待を個人的にはもっています。例えば、糖尿病と診断された場合には夜勤やシフトワークをなるべく避けるような制度を作ること、なにより、夜間労働や時間外労働を糖尿病のあるなしに関わらず全体的に減らすようにすることです。最近ではファミリーレストランやコンビニが深夜営業を止める方向になりつつあるようですが医学的には歓迎すべきことだと思います。また、糖尿病の治療に既に取り組まれている方が多くいらっしゃる一方で、まったく通院治療を受けてない方も多数いるとされています。この未治療の患者さんをなんとか受診させるようにすることです。この取り組みは実際には一部行われています。企業などにお勤めの方はわかるかもしれませんが、企業から定期的に検診を受けさせられるとともに、もし治療が必要な状態と判明すれば、企業や産業医から受診を強く勧められるようになってきました。自営業など国保の方にも今後は自治体から強く促されるようになっていくでしょう。
現在よりもより治療が容易になる可能性はあるので、希望をもってなんとか現在の治療を継続していただきたいです。

<院長の日記>

世の中、騒然としています。こんな時はささやかで心和むようなことを考えたらいいと思います。決して贅沢なものではなく、ほんとな小さなことですが心が癒されたり、うきうきしたりする時はどういう時でしょうか。人によってそれぞれ違うと思いますが、私個人のそうした瞬間を挙げてみました。

  • 温かいお風呂に入る瞬間。温泉なら尚結構。
  • 休日に何も用がなくて、朝食後にまた眠くなって寝てしまう時。いわゆる二度寝。最高の贅沢です。
  • カフェに行って、温かいコーヒーを飲むその瞬間。横にチーズケーキやアップルパイがあれば尚結構。
  • 家族と回転寿司を食べにいって子供たちの空になった皿が積み上がっていくとき。食べ盛りの子供がおいしそうに沢山食べているのを見るのは親にとってもありがたいものです。
  • クラシック音楽のCDをボックスセットで買って封を開ける瞬間。今やCDは安くなってしまい1枚あたり100円程度でセットで売っています。買ってしまっても全部聴ききれなないのですが。
  • 部屋に飾ってあるガンプラ(ガンダムのプラモデル)をふと眺めているとき。私のお気に入りは「キュベレイ」です。とにかくかっこいい。
  • ココイチに行ってカレーを食べ始める瞬間。カレーってなんであんなにおいしいのでしょうかね。
  • 部屋の掃除をはじめたらつい興に乗ってしまい、しばらくしてから部屋がとても片付いたことにふと気付いた時。始めるまでが大変なんですが。
  • 汚い話で恐縮ですが、快便だったとき。スッキリするとともに心穏やかになります。
  • 帰宅途中に通りがかった家から夕食を調理している匂いがしたとき。自分もこれから家で食べられると思うと・・・。
  • 診療が終わってからスタッフと「お疲れ様でした」と言葉を交わすとき。

皆さまもご自分で挙げてみてはいかがでしょうか。