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金崎内科医院

〒362-0812 埼玉県北足立郡伊奈町内宿台3-40

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院内報2026年5月1日号を掲載しました

気温の変動が大きく体調管理が難しい季節です。
でもやはり暑くもなく寒くもなくエアコンを最も必要としない季節であることには間違いありません。
今の時期だからこそできることはやっておきたいけれど、日々の忙しさと惰性でも何も取り組めていない今日この頃です。

<かぜ情報>

4月後半からかぜ症状で受診される方がやや増えているようです。
この時期特有のことですが、保育園や幼稚園に入園したばかりの1歳や3歳くらいの小児の風邪が多くなってきています。
インフルエンザはほとんど見られなくなりコロナ陽性の方もごくたまにしかみられません。
溶連菌感染は増えてきています。
喉の痛みと発熱が主な症状の場合には当院でも溶連菌の抗原や核酸検査(≒PCR)の実施をさせていただいております。
溶連菌はかつて「猩紅熱」とも言われていたように特に小児では皮膚が赤くなることもあります(紅斑)。
喉も特徴的な赤みを帯びることがありますのでそのあたりも注意しながら診察しております。

<キャッシュレス自動支払機導入予定ついて>

前号でお知らせしたキャッシュレス決済機の導入についてですが時期はまだ確定できていません。
来月以降に改めて具体的な進捗状況をお知らせできると思います。

<糖尿病コーナー>

糖尿病は様々な疾患や病態の危険因子(リスク)とされています。最近は骨粗鬆症との関連も注目されています。

骨粗鬆症は骨の強度が落ちて骨折しやすくなる、あるいは骨折してしまった状態です。
診断基準は大きく分けて2つの項目があります。

1つ目は「脆弱性骨折を起こしたことがある」というものです。
脆弱性骨折とは骨の強度が弱いところの骨折です。代表的なのは椎体(背骨)の圧迫骨折や大腿骨頸部(太ももの骨の骨盤に近いところ)骨折です。
2つ目は骨密度(骨密度)が基準より下回る場合です。

そして、糖尿病があると骨粗鬆症のリスク(危険)が高くなることが分かってきました。
また、1型糖尿病では骨密度が低下しやすいとされています。
ところが2型糖尿病では骨密度は低下せず、むしろ高くなることが報告されています。
骨密度が高いのに骨粗鬆症のリスクが高くなるとはどういうことでしょうか?

骨粗鬆症は骨密度の低下がなくても脆弱性骨折をしたことがあるということで診断基準に該当します。
そのため骨密度が低下していなくてもあるいは高くても骨粗鬆症が増えるといいうことはあり得ます。
でもそれだけでは骨密度が低下していないのになぜ脆弱性骨折が増えるかについての説明がつきません。

そこで指摘されているのが骨の「質」です。
骨の強度は骨の密度(量)だけでなく「質」、つまり骨質も重要な要素です。つまり「骨の強度=骨量+骨質」となります。
そして2型糖尿病では骨質が低下しているために骨の強度が低下し、結果的に脆弱性骨折が増えて統計上は骨粗鬆症が増える、ということで説明がつくのです。
骨質について、あるいは2型糖尿病で骨質がなぜ低下するか、についての詳細は専門的な内容になるので省略します。

さて問題なのは、現在は骨質を検査する方法がほとんどないことです。
骨粗鬆症の検査として骨密度(量)だけを使っている限りでは2型糖尿病の骨粗鬆症の早期の段階、「かくれ骨粗しょう症」の診断は難しく見逃してしまっている可能性が高いのです。
これに関連して、骨粗しょう症検診に関して次号で説明させていただきます。

<院長の日記>

父が亡くなって2年が経ちました。
心情的な理由もあって遺品の整理にはなかなか取り組めていなかったのですが、いつまでもそうは言っていられず、最近ようやく取り掛かることにしました。

遺品にはやはり故人の思いや癖がよく表れています。
父の場合、歯ブラシがとても多いです。
確かに生前によくドラッグストアでまとめ買いをしていたのが思いだされます。

また、パソコンのマウスがたくさんでてきました。
父は自分で電池を交換することをなぜかしない人でした。
できないのか、したくないのか、あるいは電池がきれるという発想がなかなか思いうかばかなったのかはわかりません。
おそらく、マウスの電池がきれたときにも電池の交換をせずに故障と勘違いしてマウスをその都度買っていたのだと思います(やはり新しいマウスに自分で電池をいれるはずなのですが)。
テレビやエアコンがつかなくなったからみてくれ、と言われたことが度々ありましたがリモコンの電池の交換だけで直った(?)場合がほとんどでした。

父は本の虫であったことはたびたびここでも触れてきましたが、とにかく膨大な本が遺されました。
10年前の医院の移転新築の際に専用の書庫を作ったのですがほぼ満杯になっていました。
書庫といってもウォークインクローゼット程度のスペースですが作っておいてよかったと思います。

今年になってから少しずつ整理というか処分を始めました。
自分も含めて家族もいつか読むかもしれないとの思いでいたのですが結局誰も読まないことが分かってのこの度の思い切った処分となりました。
学術的な価値がある岩波文庫と、たくさん買い込まれていた少年文庫(小学生~中学生向け)はもったいないので伊奈町の図書館に寄贈を相談したところ引き受けていただけるとの回答をいただきました。
2月に私が町立図書館に直接もっていきました。岩波文庫だけで500冊以上、少年文庫も300冊くらいありました。

ご存じのように伊奈町役場の庁舎は新築工事中で2年後からの運用になります。
4階建てのうち1フロアーはすべて図書館になると聞いています。
多くに町民の皆さんに寄贈した本をお読みいただけたら家族としてはとてもうれしいです。

父の蔵書には英文の洋書もたくさんありました。これも500冊は下らないでしょう。
廃品として処分するのはやはりもったいない気がしてしまい、専門の買い取り業者に郵送しました。
その他の本も近くの買い取り業者に持っていったり、廃品として処分したりしました。
買い取りでは二束三文にしかなりませんでした。それでもまだ3分の1くらいは残っています。
やはり完全処分してしまうのは寂しいというか父に申し訳ないような気持ちになってしまいます。

洋書が多いことのほかにもう一つ特徴的なのは辞書がとても多いことです。
国語辞典だけでも何冊もあります。英和辞典や漢和辞典、語源辞書の類(たぐい)もたくさんあります。

なぜこんなに辞書を買ったのか想像してみました。
今では辞書は珍しくもないし、辞書の電子化も進んでいるので持っているのは学生の時に買ったものがそのまま残ったもの、というパターンがほとんどではないでしょうか。
でも、かつては辞書はとても貴重なもので、人によっては手元にあるだけでもとても満たされた気持ちになっていたということもあったのかもしれません。
現在のNHKの朝ドラのヒロインも学校に入学する前に英和辞典を贈ってもらって喜んでいるシーンがありました。
父は終戦直後の日本が貧しい時代を学生として過ごしました。
読書少年だった父にとっては本はとても貴重なものであり、ましてや辞書は贅沢品に思えたのだと思います。
本の中でも辞書はまさに知識の源です。わからないことがあっても辞書さえあれば大丈夫、そういった感覚だったのではないでしょうか。

昨年は長嶋茂雄も亡くなりました。
彼は大学生のときに英語の辞書を初めてみて世の中にこんな便利があるとは知らなかった、と言ったそうです。
誇張されたエピソードなのかもしれませんが、遺品の整理をしながらそんなことまで考えていました。