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金崎内科医院

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院内報2023年10月1日号を掲載しました

7月から9月までまる3か月暑い日が続いてしまいました。さすがにもう10月ですので猛暑の日はなくなってきましたが、それでもまだ強い日差しは残っているのを感じます。まだ半袖をしまうことにためらいを感じます。

<かぜ情報>

発熱やかぜ症状で受診される方が多い状況が続きますが、9月終わりころからコロナが陽性と判定されるケースは少なくなってきました。一方でインフルエンザ陽性者の季節外れの増加が続いています。それでも近隣の学校での学級閉鎖や集団感染の報告は多くなっていないようで、季節外れですが通常の冬季の流行までの規模には至っていないようです。今年は春からずっと様々な感染症の流行が続いておりそろそろ落ち着いてくれることを願ってやみません。

<伊奈町特定検診の開始について>

6月から毎年恒例の伊奈町の特定検診の期間中です。伊奈町在住の国民健康保険証か後期高齢者証をお持ちの方が対象です(オプション検査となっている胸部レントゲンや大腸がん検診:便潜血などは社会保険に加入の方でも受けられます)。11月末まで期間のためこれから受診を予定されている方はなるべく早めの予約をおすすめします。

<発熱や風邪症状で受診される際のお願い>

新型コロナウイルス感染は5類扱いとなりましたが、引き続き発熱外来はつづけ、時間と場所を分けて診療を継続しています。発熱や、熱がなくてもノドの痛みが出現したばかりなどの場合は11:30か16:00の発熱外来(プレハブ診療室)で診療いたします。事前の電話による予約をお願いいたします。

<診療時間短縮のお知らせ>

11月28日(火)と29日(水)は院長の所用(講演会演者)のため、受付時間を18:15までとさせていただきます。

<糖尿病コーナー>

9月になって血糖値やHbA1cが上がってしまった方のお話しを聞くと暑くてほとんど外出しなかった、体を動かすのが減ってしまった、といったケースが多かったです。一方で、私が日頃より注意しているジュースやスポーツドリンクについては、飲む量が増えたという方は少なかったです。清涼飲料水による高血糖はかえって尿が増えたり、脱水になったりする危険があるので遵守していただいたのは本当にありがたいことだと思っています。今年の夏は災害級の暑さでした。ちょっとでも油断すると熱中症になってしまうので、しばらく外出が出来なかったのはやむを得ないことですし、むしろ外出しないでいただいてよかった、くらいに思っています。日本は四季の変化が激しく、外出するチャンスが多い季節の方が少ないくらいです。冬は寒さでまた外出しにくくなるでしょうし、花粉症のある人は春も避けたいところかもしれません。夏前は梅雨で天候が悪い日が続くでしょう。秋も台風や雨の日が多くなります。ですから天候に左右されない方法での運動習慣を考えなければいけないと思います。運動といっても様々ですし、そもそも人によって運動が嫌いであったり苦手であったりもするわけで、食事と同様に個人個人にあったものを実践していただくしかないでしょう。何もスポーツウエアを着てスポーツジムに行くばかりが運動ではありません。例えば、簡単なスクワットやつま先立ち、ラジオ・テレビ体操でもいいと思いますし、こちらの方が天候にも左右されないでしょう。さらに言い方を変えれば座りっぱなしを避けさえすればそれだけでも効果は期待できます。お掃除も立派な身体活動です。それでもなかなか長続きしないと悩む方も多いかもしれません。確かにここが一番難しところです。運動してもすぐに血糖が下がったり、体重が多い人のダイエット効果につながったりするには時間がかかります。しかし、体を動かすことの効果は実はその直後に毎回実感できるはずです。それは「気分」への効果です。やる前は面倒くさいな、と思っても実践した後はなんとなく気分が楽になったり、悩み事が少し軽くなったりするように感じることはないでしょうか。私などは運動すると新しい考えや思いつきが出てくることがあります。あまり激しい運動である必要はありません。この運動後の気分の変化を自分で意識することはとても大切だと思います。スッキリしたいなと思ったらまずは動きましょう。

<院長の日記>

最近の世界情勢は」民主主義陣営」対「権威主義」陣営、という構図で語られることが多くなりました。これはあくまでも日本を含むアメリカとその同盟国側からの見方かもしれませんが、かつての東西冷戦とは別の対立軸になってきているようです。そもそも民主主義が絶対的に正しいとは誰も言えないのですが、ここ100年くらいは世界をリードしてきたのは間違いないでしょう。いわゆる民主主義の基本形態は選挙によって議会を選び、選ばれた代表者たちが議会で法律を作るというものです。さらに国家のリーダーもアメリカやフランスのように直接選挙で選ぶか日本やドイツ、イギリスのように議員によって間接的に選ばれます(議院内閣制)。民主主義とはそもそも人間が生得的にもつべきもの、あるいは天賦のもの、つまりこの形態は人間にとって最もふさわしいもの、あるいは最も自然のもののように私達は思ってしまいますが果たしてそうと言えるかは誰も証明できません。少なくともいえるのは今も世界をリードしているヨーロッパの国々が血にまみれた闘争の末に獲得したものです。その具体例がフランス革命です。ちなみに現在のフランスの体制は1789年の国王をギロチンで処刑したあの有名な革命の1回だけで成立したわけではなくその後も共和政と帝政を何度も繰り返しながら現在の「第五共和政」に至っています。そのようなバックグラウンドがある国とない国とでは民主主義に対する考え方は全く違うと思った方がいいように思います。しかし、いったん民主主義を勝ち取った国はその形態を他の国にも求めるようになります。同時に人権や平等も求めます。フランス革命のスローガンは「自由」「平等」「博愛」です。しかし、これらの政治システムや思想はそう簡単にそれぞれの国で作り上げることはできないことが最近になってようやくわかってきたように感じられます。民主主義陣営からすればそのシステムをもたない専制主義国家は自然に淘汰されていくと楽観的になっていたようです。例えば中国は選挙で国会議員や元首をもつシステムを持ちませんが20年くらい前のアメリカの政権(特に民主党政権)は中国が経済的に豊かになれば民主主義陣営に加わるようになるだろう、かなり甘い見通しをもっていたと言われています。また最近ではアフリカや中東で軍事クーデターや内戦が多くなってきました。結局軍事力をもつ当事者が政権をとってしまうのです。そもそもクーデターを起こされた側も軍事力が力のよりどころになっていたにすぎず、軍に見限られ失脚という形になることが多いようです。これに対して欧米などの「民主主義陣営」は人権擁護などを名目に経済制裁などの措置を講じますがこれもどこまで効果があるのかは疑問です。結局国民が苦しい思いをいつまでもすることになってしまっています。もちろん弾圧される人たちになんとか救いの手を差し伸べる努力は必要ですが、それぞれの国がそれぞれの国情にあった政治形態をもつことはある程度容認することも考慮すべきかもしれません。さて、日本についてはどうでしょうか。先ほど民主主義陣営の側にいると述べました。確かに今でこそそのように言えるかもしれませんが、ここに至る道は欧米とはまるで違うものでした。戦争で大きな犠牲も払いましたが、改めて現在の日本の成り立ちを考えるには日本の近現代史を検証する必要があるように感じます。個人的にも明治以後の歴史に最近はとても興味をもっています。別にシリーズ化するつもりはありませんが今回は次回以降の内容の序章的なものとさせていただきました。