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2019年6月1日号

急に暑くなってきました。既に猛暑の予感が漂っていますが、まだわかりません。寒がりの私としては暑さに慣れないというよりは冷房に慣れない体の方が心配です。少なくとも自分のいるところはなるべく冷房はかけないか、つけても寒いと思ったらすぐ消すくらいにしています。下着もすぐには夏仕様にしないように心掛けていますし、長袖もまだ使うと思います。とにかく油断して冷えないようにしたいです。

<かぜ情報>
特定の流行性の疾患はみられませんが、夏風邪っぽい発熱主体のウイルス感染がやや小児を中心にやや多い印象です。また、学童や園児にリンゴ病が散見されます。大人ではやや咳が長引くかぜがみられます。
 
<糖尿病教室のご案内>
7月27日(土)17:00から、恒例の糖尿病教室を開催いたします。今回は院内ではなく県民活動センター(けんかつ)に場所を移します。今回のテーマは糖尿病性足病変です。私や糖尿病療養士の看護師の話のあとに外部講師を招いての足ヨガのエクセサイズも予定しており内容は盛りだくさんとなります。多くの方のご参加をお待ちしております。参加希望の方は事前にお申込みをお願いいたします。繰り返しますが今回はいつもと別の場所になりますのでご注意ください。

<伊奈町特定検診のご案内>
例年通り、6月10日より伊奈町の特定検診が始まります。期間は9月末までです。対象者は伊奈町の国民健康保険の保険証か後期高齢者の保険証をお持ちの方になります。対象者には6月始めころには役場から案内が郵送されます。当院では完全予約制で午前に実施いたします。毎年期間の最期の9月は予約で混雑しますので早めの受診をお願いします。
 
<糖尿病コーナー>
最近、ちょっとあやしくなってきた感じもしますが、とりあえず日本は景気がいいことになっています。といっても戦後の高度経済成長期のように所得が右肩上がりになる訳ではなく生活が豊かにはならないので好景気をあまり実感できないのではないでしょうか。むしろ人手不足などで心も体も余裕がなくなってしまう人の方が多いのではないかもしれません。働きたくても働くところが見つからないのもつらいでしょうけれど、体をすり減らす毎日というのもつらいでしょう。私は埼玉の片隅で糖尿病の患者さんを通して世の中の状況を肌で感じていると思っています。そして血糖コントロールがうまくいかないご本人にお話しをお聞きするとき、今の日本の厳しい状況が垣間見えるような気がします。特に、例えば真面目に食事に気をつけているし、そこそこ動くようにしていても血糖が上がってしまうといった働き盛りの世代の方にお話しをきくと多くの場合、帰宅が遅い、夕食が遅い、夜勤が多いなどで苦労されている方が多いです。同じ食事で同じ運動量でも生活リズムの乱れやストレスで血糖が上がるというのが最近特に実感されます。かつては糖尿病の治療の基本は、食事、運動、お薬の3つとされてきましたが私はそれにもう一つ「規則的な生活リズム」を加えるべきだと考えます。糖尿病の方が入院すると一時的に血糖がよくなるのは食事が管理されているからだけではなく、睡眠と食事の時間が半ば強制的に管理されているからでしょう。そうは言ってもこれは個人で努力しても限界があるはずです。私もよく診察の時に皆さんに規則正しい生活を、なんて言ってしまいますが、言ってはみても本人だけでは実現は難しいのもわかるのでむなしくなることがあります。我々同業者同士でもたまに相談しますが、やはりどこの医療者も夜勤や帰宅が遅い場合の血糖コントロールを劇的によくする方法はなかなかあるものではいと認識していて、むしろお手上げに感じてしまうと言う人さえもいます。ここはやはり社会全体で取り組むべき課題でしょう。最近になって「働き方改革」というよう名で働きすぎを見直そうとうい理念の芽が生まれてきているように感じますが、国民の健康にも直結するという認識も必要だと思います。国民が健康的になれば医療費も減らせるかもしれません。それだけでも社会にとっては大きなメリットになるはずです。費用の問題を起点にすると改革にも本腰をいれてとりくむ流れになるのではないでしょうか。埼玉の診療所の一医療者のオピニオン(意見)です。
 
<院長の日記>
基本的になるべくテレビは見ないようにしています。決して嫌いではないのですが、いったん見始めるとついつい長く見てしまうのが理由の一つです。よほど疲れていて何もしたくない時にはテレビをつけてしまいますが、そのような見方では大抵、後で後悔してしまいます。ああ、無駄な時間を過ごしたな、と。また、テレビを観なくてもつけっぱなしにすることも控えるようにしています。テレビをつけていると不思議なことになんとなく疲れます。自分のペースやリズムのようなものが乱れたり、神経的にも疲労を感じます。それはテレビの内容にもよるでしょうが、ワイドショーやバラエティー番組で特に感じます。「嫌い」とは違います。嫌いだったら見ないにように努力をする必要はありません。そもそもテレビは少しでも長く人を引き付けて視聴してもらうようにできているので、それは自覚した方がいいと思いますし内容の正確性はあてにしてはいけないと思います。テレビを避けるようにする3つ目の理由はコマ―シャルが耐えられないことです。いいところで必ずコマ―シャルが入ります。コマ―シャルが終わってまた再開するとさっき中断したところよりちょっと戻っています。内容の復習の意味もあるのですが、だとすると、視聴者に丁寧すぎる、悪く言うと馬鹿にしているように感じます。そしてようやくちょっと進んだらまたコマ―シャルでまたちょっと戻って再開。結局、トータルで見ている時間のわりには内容はあまり進んでいないと感じてしまい、もともとせっかちな性分なので気になって仕方ありません。従って、民放よりもNHKを見ることの方がずっと多いです。自分の好きな大相撲中継や歴史番組(「英雄の選択」など)は大好きです。クラシック音楽の演奏会も放送してくれます。そもそも、NHKはスポンサー収入が不要で視聴料で運営されているので民放よりも内容の濃い番組が作れるのは当たり前なのですが。それでも時々不正確であったりやらせに近いものを放映することがあるので頭から信用はしない方がいいでしょう。民放会社はテレビの本業では利益はあまり得られず、グループ会社のその他の利益でなんとか維持していると聞いたことがあります。いろいろ辛辣なテレビ批判をしましたがやっぱり好きな番組はあるので挙げてみます。私がいまハマっている番組はNHKの「チコちゃんに叱られる」と「ブラタモリ」です。他にBSで風景やペットを映している番組には癒されることがありますし、英語の海外ニュースも勉強になるので、見ることが多いです。そういえば日曜の朝にやっている「小さな旅」もいいですね。「チコちゃんに叱られる」は情報がたまに怪しいと感じるときがありますが、大好きなのはサブキャラのカラス「キョエちゃん」です。民放でもお笑い芸人の話はやっぱり面白いですし・・・、あれ?なんだかんだいっても結局見てますね。
 

2019-06-03 22:57:07

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2019年5月1日号

「平成最後の・・・」とか「令和初の・・・」ということばが乱れとんでいますが、もう少ししたら落ち着くのでしょうか。こちらとしてもお休みをいただいているので、大きなことは言えませんがこれほど元号が変わったことに国中でお祭り騒ぎになるは初めてではないでしょうか。改元をこのように迎えるだけの余裕と平穏があるのかもしれません。
 
<かぜ情報>
保育園に入所したばかりの小児(1歳前後)の風邪や気管支炎が増えています。毎年この時期にはみられのですが、毎週のようにお子さんが風邪をひくと、親御さんはがっかりしたり心配になったりすると思います。小児ではなくても5月くらいからは新入学や新年度での環境の変化のストレスがでてくる頃だと思いますのでどうか無理せず、適度に力を抜いていただきたいです。
4月末から少しだけインフルエンザが増えています。大流行になることは考えにくいのですが、高熱が見られる場合にはインフルエンザの検査をお勧めします。 
 
<5月初めの十連休について>
今年は天皇陛下の即位などに伴い、カレンダーでは十連休となります。
当院では4月27日(土)は平常通りの土曜日時間の診療で、28日(日)~5月2日(木)の連続5日間を前半の休診とさせていただきます。5月3日(金)の1日は通常平日通りの診療とさせていただき、5月4日(土)~5月6日(月)の3日間を後半の休診とさせていただく予定です。
 
<糖尿病コーナー>
今回は「空腹感」についてお話ししてみたいと思います。空腹感とうまく付き合うことができたら、ダイエットや血糖コントロール改善に寄与すると思います。まず、個人的な話ですが、私自身、自分の体重や食事には日頃から注意しています。皆さまと同様(?)かもしれませんが、年齢を重ねる毎に太り易くなっていることは実感しています。日ごろから注意していても体重が増えてしまいます。それでもいつもキープしている体重から2kg以上を増えることはありませんが、それはその前に自分で修正しているからです。1kg以上増えるとズボンが明らかにきつく感じます。またスポーツジムでも体重を測るので1kg増えたら気づくことができ、自分で「プチダイエット」のようなことをして修正します。その時に参考にするのが空腹感です。空腹を感じている頻度や時間が長いと当たり前かもしれませんが、体重はすぐに戻ります。体重も目安にしたいところですが、適切な食事量かの目安にするには変化が遅いので、タイムリーな判断には向きません。その点、空腹感は食事の摂り方ですぐに実感できるので有用なバロメータ―になるのです。空腹を実感する時間や頻度が増すということは血糖が低い(適正な)ときが多いということです。人間は外から栄養を糖、脂肪、蛋白として取り込んで代謝し、血糖を上げますが、それが足りなくなると必要なエネルギーを自分の体の脂肪を分解代謝して得るようにします。つまり空腹の時間や頻度が増しているときほど脂肪の代謝分解がすすむ、つまりダイエットができている指標になるわけです。問題なのは空腹というのは人間にとって食事への強い欲求の原因となることです。従って、身の回りに食べ物があふれている今の環境で、欲求のままに行動してしまうと空腹の時間がかなり減ってしまうことになりますし、空腹のときの欲求に従うとかえって過食になってしまうのです。空腹のときに外食に行くとかえって多く注文してしまいます。また、仕事などで食事が不規則になり、夕飯がかなり遅くなってしまうことが多いと思います。このときもかなり強い空腹感になると思いますし、仕事が終わって緊張感から解放されるとさらに抑制が効かなくなり、かえって食べ過ぎとなってしまうのです。また、仕事や家事の合間に空腹感があるとつい、それをすぐに紛らわそうとして少しづつつまみ食いしてしまうことにもなりがちです。空腹感が強いと力が出ない、仕事にならない、と感じる方も多いですが、ずっと血糖を高いままにしておく方が問題です。空腹感に加えて、冷汗、手の震え、頭がぼーっとするなどの症状がみられたときは80mg/dl以下の「低血糖」になりますが、そこまで至る前の100mg/dlの極めて適正な値の時に感じる空腹感では問題がないどころかかえって貴重な時間だと思っていただきたいのです。そして、低血糖ではない空腹感は始めはつらく感じるかもしれますが、ある程度やり過ごせるように慣れてくるとも言われています。インスリンやSU薬(商品名グリメピリドなど)を使っているときには低血糖のリスクはあるので辛い空腹感を我慢するのは危険ですが。空腹=(イコール)「我慢してはいけないもの」と考えない方がいいでしょう。
 
<院長の日記>
「翔んで埼玉」という映画を観ました。埼玉をテーマにしたコメディーのようなものですが(実際には「茶番」と呼んでいました)、自虐的でありがながら、自分の住んでいる埼玉をやなんとなく愛する県民性をよく表していると思います。ネタバレしてしまうのであまり詳しくは触れませんが、埼玉の「あるある」が結構散りばめられています。千葉県とのライバル関係とか神奈川に対する劣等感、浦和と大宮の複雑な感情的対立、熊谷の立ち位置、群馬県に対しては強気なところなどは笑えます。映画館内でも笑い声が聞かれました。埼玉県としての団結よりも隣同士の市町村で張り合っているところなどはよくとらえていると思います。また、埼玉県民かどうかを識別するために草加せんべいを踏み絵にしていました。Gackt演じる主人公は当初は埼玉県民であることを隠していたのですが、やはり草加せんべいを踏むことはできませんでした。これは笑えます。映画を見て、埼玉県民の県民性を私なりに考察してみました。埼玉県は日本の都道府県で5番目に人口が多いのですが、昔から埼玉に住んでいる人は少なく、「埼玉在住一世か二世」がかなり多いと思います。私も埼玉に子供のときに移り住んだのでその部類に入ります。そのため郷土愛というほどのものを持っている人は少ないと思います。プロ野球の西武ファンの数がそれほど増えないのもそのせいかもしれません。そこそこ強いですし、応援しがいがあるチームだと思いますが、仙台に楽天ができてあっという間に東北にファンが増えたのとはえらい違いです。また、東京に隣接しているので、「ダサい」だの散々言われても余裕のようなものがあるのではないでしょうか。日本全体でみても東京一極集中が進むなか、千葉県と同様に埼玉も「自立」できるようになるのが課題かもしれません。映画では東京に入る通行手形の撤廃を勝ち取った後は「世界埼玉化計画」が進めようとしていいましたが、そこまでは大げさだと思いますが「埼玉自立化計画」は悪くないと思います。
 

2019-05-10 23:18:56

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2019年4月1日号

一気に暖かかくなると思いましたが案外季節の進みは足踏みしているようで、寒い日もまだ残るこの頃ですが、4月になったらさすがに暖かくなってコートはいらなくなるでしょう。新元号も決まり、平成もあと少しですが、なんとなく落ち着きません。4月は新年度でもありいろいろと慌ただしいでしょうが、このまま穏やかに新たな元号に以降し、いろいろありましたが、最後まで平静な平成であって欲しいです。

<かぜ情報>
引き続き、インフルエンザにかかる人はほとんどいらっしゃらずB型の流行もなくほぼ終息といえるでしょう。
それから、まだ小児で季節外れの手足口病がみられます。特定の保育園のようですが、昨年夏にあまり流行らなかった影響が今頃でているのでしょうか。
2月末から花粉症が続いています。今年は花粉量が多いようで受診される方も多いです。
3年前から近くに耳鼻科のクリニックが開業していますので昔にくらべたら少なくは感じますが。
 
<5月初めの十連休について>
今年は天皇陛下の即位などに伴い、カレンダーでは十連休となります。
当院では4月27日(土)は平常通りの土曜日時間の診療で、28日(日)~5月2日(木)の連続5日間を前半の休診とさせていただきます。5月3日(金)の1日は通常平日通りの診療とさせていただき、5月4日(土)~5月6日(月)の3日間を後半の休診とさせていただく予定です。
 
<糖尿病コーナー>
今は健康ブームなのでしょうか。テレビなどで健康食品が連日のように紹介されていますし、健康に関するバラエティー番組も多い気がします。これを食べれば瘦せられるとか血糖値が下がる、といった感じで様々なサプリメントや食品が勧められます。ある食品が紹介された途端にその食品が売り切れてしまい、店頭からなくなってしまうこともあります。かなり以前には納豆が紹介され、途端に売り切れ、しかしその後になって健康番組で紹介されたデータが捏造であったことが判明した、なんてこともありました。私たちもそういった番組を鵜呑みにするのではなく、冷静に評価するノウハウ(リテラシーともいいます)を身に着けておく必要があります。例えば、ある健康食品を10人のモニター(実験参加者)に3か月間食べてもらい、実験の前と後での体重変化を比べてみたとします。よくありそうな企画ですね。はたして10人中8人は体重が減り、そのうち6人は3kg以上、ウエストが5cmも減りました。参加者の多くは、結果をみてびっくりするとともに大喜びでした。そして、今後もこれを摂り続けたいといいました。さて、この結果からこの健康食品は確実に効果があると判断していいのでしょうか?普通に解釈すれば効果があると考えてしまいがちです。しかし、ここではいろいろな疑問が起きます。まず、モニターの10人はどういう人たちなのか、とうことです。やや太り気味で以前からダイエットをしたいと思っていた人たちでしょうか。一般的には太り気味の方の方が、痩せ気味の方より体重の下げ幅は大きくなりやすくなります。80kgの人が77kgになる方が、50kgの人が47kgになるよりも達成しやすいでしょう。また、以前からダイエットしたいと思っていた人の方が体重が下がりやすいでしょう。さらに、3か月後に効果を判定されるということは人に見られるわけですから、それだけでも自然と他の食事を控えたり運動を増やすような行動をとることが考えられます。ダイエットに効果があるはずのものを摂取して自分だけ効果がなかった、というのが大勢の人がみている前で報告されてしまうのは恥ずかしいと考えると思います。また、3か月後に体重に乗って結果を初めて知る前に、自分で毎日のように体重計に乗ってチェックしてしまうことも十分あり得るでしょう。3か月後に初めて測って驚いたようなリアクションをしていますが、もしかしたら事前にわかっていてある程度演技をしているかもしれません。まだあります。参加者は事前に番組制作者や健康食品の販売会社から何らかの報酬を受け取っていないとも限りません。あるいは効果がでたら、報酬が出るといった契約もしているかもしれません。いかがでしょうか。まだこれだけでも一部ですが、これらの疑問が解消されない限りは効果があるとは評価できないはずです。これらの実験を見て純粋に楽しむだけならいいのですが、自分も試しみようとしてこの健康食品を実際に購入し、効果がなければ金銭の損失という実害にもなりかねません。医療機関で処方される薬もはっきり言って玉石混交ですが、新薬に関してはより厳密な治験を経て発売が認可されます。そこでは上記の健康食品の例で紹介したあいまいなところがすべてクリア―されたデータが求められます。まず、無作為(ランダム化とも言います:男女比や年齢、持病の有無など偏らない)に試験参加者を選びます。そしてその参加者を2つのグループに分けます。片方のグループの人たちには本物の薬を内服してもらい、もう片方のグループみは本物そっくりだけで中身はただの小麦粉でできた「偽薬」を内服してもらいます。内服している本人はもちろん、治験の場合には、医者が処方しますがその医者も本物か知らされません。わかっているのは治験を管理しているコーディネーターのみとなります。このように内服している患者も医者も実薬かどうか知らないようにするのを「二重盲検」といいます。さらに結果の解釈は統計学的に確立された手法によって解釈します。これで効果があったと認められた場合に初めて認可されるのです。別に健康食品がいい加減で医薬品が完璧だと言いたいのではありません。実は効果があるお薬と紹介されたとき使われる、数値化されたデータでも厳密に評価すると始めの設定や試験の仕方に疑問が生じる可能性がたまにありますし、治験や大規模試験の背景がすべての人に当てはまるとは言えないこともあります。ここでは我々医療者のリテラシーが問われます。数字や利益に関わる人の話を鵜呑みにせず、お互い厳密に評価していく姿勢をもちたいです。

<院長の日記>
大相撲の今回の春場所ではやはり白鵬が強かった、優勝しました。モンゴル出身力士が平成の後半を席捲しました。しかし、そろそろその勢いが落ち着くかもしれません。両横綱がモンゴル人ですがもういい年です。その下に続く力士は玉鷲、逸ノ城あたりでしょうか。逸ノ城はまだ不気味ですがその下となるとあまり見当たりなくなりました。ひと昔前はハワイ出身力士がやはり席捲しました。高見山、小錦、曙、武蔵丸あたりは覚えているでしょう。さらにその前は北海道や青森出身が横綱大関に多くいました。これからはどのような勢力が出てくるでしょうか。おそらく、埼玉栄高校出身の力士が一つの時代を作ると思います。もう既に始まっています。大関に昇進が決まった貴景勝、既に大関になって久しい豪栄道もいるので大関2人が埼玉栄出身です。さらに若くて勢いのある北勝富士、元気のある大栄翔、ベテランで相撲巧者の妙義龍が幕内に定着しています。他にも新入幕を果たしたばかりの矢後、十両の常幸龍、明瀬山、英乃海、剣翔、翔猿もそうです。まだ未知数ですが幕下にいる大鵬の孫の納谷、大相撲入りが決まったばかりの斎藤という逸材もいます。彼は大きな体と学生時代の実績(学生横綱)、そして甘いマスクで大いに期待がもてます。彼らに共通しているのは出身地は別の都道府県でも埼玉栄出身であることを常に意識し、誇りにしているようです。ちなみに貴景勝は土俵入りの化粧まわしに埼玉栄の校訓「今日学べ」の文字が刺繍されていますし、昨年優勝を決めた直後に高校にすぐにやってきて祝賀パレードが開かれました。ちなみに北勝富士と大栄翔は埼玉県出身でもあります(それぞれ所沢市と朝霞市です)。皆さんで郷土(?)出身力士を応援しませんか。
 

2019-04-09 16:47:13

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2019年3月1日号

「寒い、寒い」としきりに言っていましたが、今シーズンは暖冬だったかもしれません。もう3月。昨年同様に桜が早く咲くのでしょうか。あんまり早く咲いてしまうのももったいない気がしてしまいます。
そういえば新しい元号の公表は4月初めではなかったでしょうか。あと1ケ月で新しい元号がわかる、なんだかドキドキしますね。

<かぜ情報>
3月初めの時点で、インフルエンザはほぼ終息といえるくらいになってきています。毎年A型に後にB型の小流行がくるのですが、今のところありません。
ウイルス性胃腸炎がやや増えています。
それから、小児で季節外れの手足口病がみられます。特定の保育園のようですが、昨年夏にあまり流行らなかった影響が今頃でているのでしょうか。
2月末から花粉症が始まっています。お薬で治療を希望の方は早めの受診をお勧めします。いったん「火がつく」となかなか抑えられなくなりますので。

<5月初めの十連休について>
今年は天皇陛下の即位などに伴い、カレンダーでは十連休となります。
当院では4月27日(土)は平常通りの土曜日時間の診療で、28日(日)~5月2日(木)を前半の休診とさせていただきます。5月3日(金)の1日は通常平日通りの診療とさせていただき、5月4日(土)~5月6日(月)を後半の休診とさせていただく予定です。

<糖尿病コーナー>
前回までちょっと難しいお話しが続いたので、今回は簡単にいこうと思います。血糖値は食事によるその上昇のスピードが問題になることは今までもたびたび触れてきたと思います。食後の血糖の上昇に対して本来、インスリンがちゃんと分泌され、なおかつ、そのインスリンがよく効いてくれれば、過度な血糖の上昇には至らず、すぐに血糖を下げることができます。ところが糖尿病になると自分で血糖を下げる力が残念ながら弱くなります。すると、食後の血糖の上昇のスピードに自分のインスリンがついていけず、血糖がある程度まで上がってしまうのです。血糖の上昇にインスリンの分泌がついていけない、とういうことであれば、ゆっくりと血糖が上昇するように食事をとるとなんとかついていけるようになり、過度な血糖の上昇は下げられるようになります。血糖の上昇のスピードを下げる方法でよく勧められるのが野菜を先にたべることです。野菜が先に胃や腸に入っていると後から摂取した食べ物の消化や吸収が遅れます。それによって血糖の上昇スピードも遅くなるのです。また、野菜を摂ることによって、早く満腹を感じるためその後の食事量も自然と減ることが期待されるのです。しかし、血糖の上昇スピードをもっとゆっくりにする方法があります。何のことはない、ゆっくり食べればいいのです。消化吸収が遅くなることは想像しやすいと思いますが、やはりこの方法でもより早く満腹感が得られるのです。脳には満腹感を感じる「満腹中枢」があります。最近ではこの満腹中枢に関する研究がすすんでいます。満腹中枢に働きかける様々な物質も見つかっています。満腹中枢には様々な神経もつながっています。その中の一つに、胃や腸の情報を直接伝える「迷走神経求心路」があります。胃や腸に食べ物が到達したという情報や消化吸収にともなう、胃腸の動きも情報として伝えるのです。これにより満腹を感じることになります。もちろん血糖値の上昇そのものも満腹中枢を刺激します。このうち、胃腸の動きがとても大きな刺激になることが分かってきました。ただし、胃腸は食べ始めてしばらくしてから活発に動き始めます。このタイミングに前では満腹感がまだないので、たくさん食べることができてしまうのです。逆にゆっくり食べることによってたくさん食べる前に満腹を感じるようになるわけです。このタイミングが大事なのです(他に噛むという咀嚼なども満腹感を刺激すると言われています)。ゆっくり食べるというのはとてもシンプルな食事のコツだと思います。是非、実践していただきたいです。

<院長の日記>
今年は大河ドラマが視聴率で苦戦しているようです。来年の東京オリンピックに向けてムードを盛り上げようとしているのでしょうか、日本のオリンピック黎明期で奮闘する人たちを描いているようです。大河ドラマを近頃は自分自身もほとんど見なくなりました。でも何となく気にはなります。もともと戦国時代が舞台だと視聴率は必ず上がるそうで、それ以外ではせいぜい明治維新でやっとだそうです。ちょっと安易な気もします。でも、もう60年近く続いているのでさすがに戦国時代ではネタが尽きてきているのではないでしょうか。ちなみに来年はなんと明智光秀が主人公だそうです。興味深いとは思いますが、ちょっと苦しい感じもします。そこで私が個人的に主人公におすすめの人物を一人挙げたいと思います。その名は九鬼嘉隆。伊勢の国のいわゆる海賊大名です。ちょっとご紹介させていただきます。九鬼家は伊勢の国志摩付近にかなり古い時代から続く家系で、海の交易や取りしまり(海賊まがいのこと)を生業とする地頭のような家柄でした。九鬼嘉隆は当主の次男として生まれましたが、父、兄、兄の長男が相次いで亡くなったために自らが当主となりました。血気盛んな性格だったようで、勢力を拡張して周囲の豪族を従えるようになりました。しかし、出る杭は打たれます。代々の国司として大きな力をもっていた北畠家(具教)とその他の豪族により、志摩の国を追われてしまいます。そこで助けを求めたのが急成長著しい織田信長でした。信長は近畿(畿内)の制圧に着手していましたが、伊勢の制圧にも乗り出そうとしていました。そのためにも何としてでも北畠具教を攻略する必要があったのです。嘉隆は信長の伊勢方面軍の責任者、滝川一益とともに北畠具教に挑み、北畠家は信長と養子縁組をして軍門に下ります。その後、嘉隆は信長の水軍として働くことになります。そして彼の人生のクライマックスを迎えます。それが村上水軍との戦いです。信長は今の大阪城と同じ場所にあった石山本願寺の攻略に手を焼いていました。立てこもる信徒を兵糧攻めにしたいのですが、毛利の水軍として敵なしだった村上水軍に制海権を握られていてどうしても大阪湾を封鎖できません。九鬼水軍も参加した第一回目の海戦でも惨敗します。そこで信長は嘉隆に船の装甲を強化して村上水軍の火矢を防ぐように命令します。嘉隆は信長に鉄で防御を固めた鉄甲船の建造を提案、費用はかかりますが信長は了承し早速造らせました。そして臨んだ2回目の海戦では見事、鉄甲船で村上水軍を撃破しました。信長亡きあとは秀吉に仕え、伊勢での海上での権利を認めてもらっていました。関ケ原の戦いの時には息子の守隆が東軍(徳川方)につき、自分は西軍にについて目覚ましい戦功をあげます。海上版真田家といったところでしょうか。ところが東軍が勝ってしまったため、嘉隆は覚悟を決め壮絶な自刃により最期をとげます。守隆の必死の命乞いにより家康からの許しを得たことを伝える使者は惜しくも間に合いませんでした。いかがでしょうか。海の戦闘シーンや今も多くの信者を擁する本願寺を敵として描くことにやや問題はあるかもしれませんが、海に生きる人達にフォーカスを当てるのも今までになかったものだと思います。NHKに投稿して提案してみましょうか? ちなみに白石一郎の「戦鬼たちの海」という小説がお勧めです。
 

2019-03-05 18:16:32

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2019年2月1日号

1月はずっと乾燥していました。寒いだけではなく乾燥対策も必要になってきています。
寒がりの私にとっては最大の試練の月、それが2月です。誕生日も2月なのですが、子供のときは2月が楽しみでしょうがなかったのになんという変わりようでしょう。
(私なりの寒さ対策は「院長の日記」で書いてみました)

<かぜ情報>
ご存じの通り、インフルエンザの大流行が年明けから続いています。2月初めの時点では、子供よりも大人の方がインフルエンザにかかる多い印象です。近隣でもあまり学級閉鎖の報告はないようです。学級閉鎖は実際にこれから増えてくるかもしれませんが、大人がまず家庭にインフルエンザを持ち込まないように注意していただきたいです。具体的にはなるべく人ごみには行かない、通勤時など多くの人と接するのがやむを得ないときにはマスクをする、体調が悪いなと感じたら決して無理をしない、などでしょうか。体力が落ちたり他の風邪にかかったりするとインフルエンザにかかりやすいと思われます。
小規模ながらウイルス性胃腸炎の流行もみられます。下痢や嘔吐などの症状にご注意ください。
小児では昨年暮れからリンゴ病(正式名称:伝染性紅斑)がちらほらみられます。ほとんどは発疹だけの軽症で済むのですが、たまに大人がかかると高熱が続くなどつらい症状になるときがあります。

<糖尿病コーナー>
いきなり質問です。「人は体の中で糖を作ることができる」。○でしょうか、×でしょうか?答えは○です。私たちの体は自分で糖を合成することができます。糖を合成することを「糖新生」と呼び、主に肝臓で行われています。ではインスリンは糖新生にどのようにかかわるのでしょうか。ゆっくり考えてみればわかります。インスリンは血糖を下げる働きをもつことはご存じのことと思います。糖を下げる方向に働くので、やはりインスリンは糖新生も抑えるのです。糖新生の材料になるものはいろいろありますが、代表的なのは3大栄養素の残り2つ、タンパク質と脂肪、それにグリコーゲンなどが挙げられます。3大栄養素と区切られていますが、体の中でそれぞれ作り変えることができるのです。インスリンはこれら糖の合成の材料となるものを糖に作り変える働きすなわち糖新生を抑えるのです。しかし、タンパク質や脂肪から糖を合成するにはいろいろな経路が必要なために時間がかかります。そこで、すぐに糖に作り変えることができる材料が必要となります。それがグリコーゲンです。グリコーゲンはすぐに糖に作り変えられますし、逆に糖はすぐにグリコーゲンに変えることもできるのです。グリコーゲンは糖の材料としての貯蔵量は決して多くありませんが、瞬時に糖が必要なときにはとても便利なものなのです。さて、糖新生はどんなときに必要か、というと、答えは簡単、血糖が低くなりそうな時です。つまり空腹時です。インスリン注射の量が多すぎたときや強い血糖降下薬を使っているという場合以外は、生体は低血糖になることはほとんどありません。それは糖新生で血糖を微調整しているからです。一日のうちで、糖新生が盛んなのは食事をしない夜間になります。このときは逆にインスリンの分泌量は低下しています。糖尿病はインスリンの分泌量やインスリンの効き目が低下する病態です。つまり、糖尿病が進行すると糖新生が抑えられなくなり、このことも血糖値が上昇しやすい原因になるのです。糖尿病のお薬で糖新生を抑えるくすりもあります。世界で最も使われているお薬、メトホルミンです(メトグルコという商品名も同じです)。ちょっと難しかったでしょうか? 最後に、糖新生がキーワードの豆知識をひとつ。お酒を飲むとラーメンを食べたくなる、と言われています。なぜでしょうか。それはアルコールを分解する酵素の一つが糖新生にも必要だからです。アルコールを分解するほうにその酵素が使われてしまうため、糖新生が低下し血糖が下がりやすくなります。血糖が下がるからお腹がすいてラーメンを食べたくなるのです。なぜラーメンなのかはわかりませんが(個人的にはアルコールによる利尿作用で脱水にもなるので汁ものの食べ物が欲しくなるのかも、と思っています)。アルコールでかえってお腹がへって食べる量が増えてしまうのは糖尿病には逆効果です。アルコールが血糖コントロールを乱す背景となります。

<院長の日記>
寒がりなりに寒さ対策はしております。それでも寒さを克服できていないので参考にはならないかもしれませんが。一番辛いのはやはり朝です。もともと朝自体が苦手なのも相まって通勤してからしばらくの間は本当にキツイです。まず、服装ですが、ユニクロのヒートテックを上下とも着用します。贅沢な話ですが、ヒートテックは2年毎くらいに新しいのに買い替えています。その理由ですが、ヒートテックは毎年機能が進化していること、それにどうして経年劣化を感じることの2点からです。私にとってヒートテックなしの冬は考えられません。靴下はやはりユニクロの「一番分厚いやつ」を履きます。どんなに頑張っても手足の先は朝はずっと冷たいままです。本当は朝はちょっと運動するなりすれば温まるのかもしれませんが、朝はどうにも動けません。情けない話ですが。ですから時に朝は靴下を2枚履きすることもあります。通勤の時に靴下を2枚履くと靴が履けなくなるので出勤してからにします。手先についてはこれはもうカイロを使うしかありません。最近「マグマ」という名前のカイロを見つけました。開封してすぐ温まりますし、その名の通りちょっと熱いくらいです。カイロを首の後ろにあてるとものすごく気持ちいいです。温泉に入った瞬間と同じくらいに感じるときもあります。首ではないのですが、下着の上から肩に貼るカイロも時々使います。肩にカイロがあたっているのにさらに首に自分でカイロを温める、自分でも何をやっているんだ、とあきれることもありますが、これが気持ちいいのです。首を温めるのはとても大切だと思います。とういより首を冷やさないようにするのです。外出時はマフラーかハイネックのコート、プライベートの時間のときはタートルネックの服を着るようにしています。余談ですが、首を冷やさないことと、ノドを乾燥させないことは風邪の予防や風邪にかかったときにも有効だと思います。あまり根拠のないことは言ってはいけない立場ですが、風邪については案外客観的なデータというものはないのです。寒いと風邪をひきやすいのはなぜか?という疑問に答える正確な根拠はありません。インフルエンザなどウイルス自体が低温と乾燥で感染力が高まりやすいということも言えませんが、寒さにより人の免疫力が弱まりやすいのではないかと思っています。そもそも、風邪にかかって発熱がみられるのは、体温が高いほうが、病原体を排除する免疫力が高まるためでもあります(実際には病原菌自体が発熱誘因物質ともなっているのですが)。 食べ物や飲み物にも注意しています。私は1年を通じて冷蔵庫に入っている飲み物をそのまま飲むことはあまりしません。ましてや冬には絶対に冷たいものは飲みません。コーヒーは大好きなのですが、温かいコーヒーも朝はあまり飲まないようにしています。コーヒーを飲むとトイレが近くなる、ということを経験される方も多いのではないでしょうか。私などはもともと尿が近いのですが、コーヒーをのむとさらに近くなります。尿を出すと、少し寒くなる気がします(実際に排尿後に無意識に体がブルっと震えるのは下がった体温上げるための体の不随意運動といわれています)、尿が多く出て体の水分が失われるのは肌やノドの乾燥の原因にもなります。結局つらつらと書きましたがお役に立てるような内容とは思っていません。ただの愚痴になってしまったかもしれませんが私の毎日の奮闘ぶりをご理解いただければ幸いです。

2019-02-19 14:26:28

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2019年1月1日号

今年もよろしくお願いします。さすがに本格的な寒さとなってきました。あと、3か月近くも寒さに耐えなければいけない、と思うとさすがにがっかりします。12月後半に自分自身も早速、軽いかぜをひいてしまいました。寒いと必ず体調を壊すという前提でいた方がいいと思います。

それと、今年は元号が変わります。あらかじめ元号が変わるとわかっているというのは初めての体験ですが、個人的には日本の在り方を考え直すべきときと重なっているような気がします。

 

<かぜ情報>

12月後半からインフルエンザが増えてきました。1月半ば頃から本格的流行となるのは確実でしょう。ワクチンを接種していても残念ながらかかってしまう場合があります。ワクチンをうっていてもうっていなくてもくれぐれも予防に努めていただきたいです。

ウイルス性胃腸炎の流行がまだ少ないのが不気味なところです。インフルエンザと合わせて用心したいところですが、インフルエンザと同時に流行することが不思議と少ない気がします。インフルエンザの流行のあとにやってくるのかもしれません。

 

<糖尿病コーナー>

毎年、年末年始を過ぎると血糖が上がりやすい、とのことで患者様には注意喚起をさせていただいております。しかし、実際になぜこの時期に上昇しやすいのかはあまりわかっていません。また、当院に通院中の患者さまにもそのような傾向があるのか、ということを調べたことがありませんでした。昨年121日に開催した糖尿病教室でこのような疑問にお答えする形で私から講演させていただきました。今回、紙面にて改めてご紹介させていただきます。糖尿病教室に参加できなかった方はもちろん、参加された方も復習の意味もあると思いますので参考にしてください。

従来から年末年始以降の1月から2月にかけて血糖が上がりやすいというは経験的に語られてきました。実際、いくつかの報告でも同様のことが書かれています。しかし、なぜ、この時期に血糖が上がりやすいのか、ということについて学問的にははっきりとはわかっていません。年末年始の休暇や飲食量の増加、動くことが少なくなる、などが挙げられてはいますがあくまで推測の域を出ません。今回、当院に通院注意の患者様のうち、比較的通院期間の長い、約300人のHbA1cの季節による変化をしらべてみました。約2年間(シーズン)の8月と1月のHbA1cの数値を比較してみたところ、2シーズンとも8月から1月にかけて平均のHbA1cの上昇がみられました。また、各人それぞれどのように変化をしたか、という視点から調べたところ、約60%の患者様が8月から1月にHbA1cが上昇し、同様に約60%の患者様が1月から8月にかけて低下していました。当院でも冬季に血糖が上がる傾向にあることが実際に確認されたことになります。個人的には昨シーズンの冬はとても寒かったのですが、3月中旬から急に暖かくなったように感じました。それと同時に春から急にHbA1cが下がった人が多いようにも感じました。このとき、HbA1cが下がった理由を患者様本人にお尋ねしても、特に食事や運動や仕事など変わったことはなくご本人も不思議がっているというケースが多くみられました。実際に昨年の5月のHbA1cのデータも調べてみたところ、1月から5月にかけてHbA1cが平均で0.2%低下していました。ここから考えられることは生活環境の温度そのものが血糖の変化に影響する可能性があるのではないか、ということです。報告された論文を調べてみると、動物実験レベルでは温めることによってインスリンの分泌量が増える、あるいはインスリンが効きやすくなる、つまりは血糖が下がりやすくなるというものがありました。また、血糖の厳密な管理を常に必要とされる、1型糖尿病の場合、寒くなるとインスリン必要量が増えるということが従来から経験的に言われています。年末年始の後の血糖の上昇には食事や運動といった行動面の理由だけでなく、温度そのものも影響しているのかもしれません。私は個人的にはその影響が大きいと思っています。さて、冬季に血糖が上がりやすいというのは全体の傾向からは正しいのですが、中には冬季に逆にHbA1cが下がる患者様もいらっしゃいます。先ほど、60%の人は1月にHbA1cが上がっていると述べましたが、逆に言えば、40%の人は変化がなかったか、下がっているのです。季節による血糖変動には多くの要素が関係し、かつ個人によってどの要素が大きく影響するかが異なるためと推測されます。したがって、自分の過去の血糖の変動をまず振り返ってみることをお勧めします(当院では受診されるたびに過去約1年半分のHbA1cの数値とそれをグラフ化したものをお渡ししていますので参考にしてください)。そして、やはり自分は毎年、冬季に血糖が上がりやすいという傾向が確認されたら、この時期の食事や運動により注意した方がよい、と言えるでしょう。


<院長の日記>

今年から元号が変わります。前回の元号改訂はどうだったでしょうか。30年前に平成に変わったので、30歳代後半以上の人はその時のことを覚えていると思います。私がちょうど高校2年のときでした。まず、高齢の天皇陛下(昭和天皇)の容態が前年の秋ごろから徐々に悪化しはじめ、世間でも「Xデー」が近いと認識するようになりました。それとともに自粛ムード一色になりました。今から考えれば異様なくらいの自粛ですが、このときはそんなものだと思っていました。当時をやりすぎと冷静に振り返ることができるということは日本人の意識も変わってきた(リベラル化?)のでしょう。そして年が明けて昭和64年の17日にそのときが来ました。私の記憶では早朝に崩御のニュースをきき、まだ学校が冬休み中でしたが、朝から部活に行くために駅に行きました。そこで、高橋君といういつも一緒に部活に行く友達に会って、彼から「ニュース見た?」と聞かれたのを覚えています。高校生ですから「うん、見たよ」くらいで会話を終わりました。崩御の前から年号が新しくなる、新しい年号はもう決まっている、といった話がでていました。そして新しい元号について様々な噂が飛び交っていました。私が聞いたのは新しい元号は「和光」だというものです。銀行などでは早く新しい元号を把握している、そしてその名前がそのあたりから漏れ出た、というのです。恥ずかしながら、私をその噂を信じで友達に「和光になるらしいよ」と話してしまいました。結果はもちろん全然違って「平成」。今回の元号改訂でもそんな噂が出回るのでしょうか。内閣府が決めるようですが、中国の古い書物から引用し、かつ、過去の元号とかぶらず、誰もが受け入れられるものでなければならないようで、決めるのも大変だと思います。そもそも、自分の国だけの年号をもっているという国は現在、日本以外でどこかにあるのでしょうか。万国共通とはいかないまでもキリストの誕生日から数える西暦と何十年か毎に変わる元号を併用するのは不便なときもあります。書類に自分の誕生日を記入するときもどちらを書くか指定がなければちょっと迷いますし、年号と西暦を変換するときにも毎回私は時間がかかります。例えば、えーと、2000年は平成12年、2018年は平成30年か、と。ちなみに新しい元号は「・・・元年(1年)」が2019年になります。今回も変換しにくいです。ちなみに昭和については1945年が昭和20年(終戦の年)でした。不便なことはあっても元号を繋いでいうことを当たり前のようにして生きている感覚が日本人のアイデンティティーの一つなのかもしれません。個人的は次の元号を機に国民一人一人の「幸福」を考えていく時代になって欲しいです。

2019-01-03 18:11:04

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2018年12月1日号

12月初旬の時点でまだあまり寒くないです。よしよし、このまま行ってくれ、というのが寒がりの私の本音です。現時点では今年は暖冬かも、との予測も出ています。季節は寒くなるべきときには寒くならなければいけない、とか、これも温暖化の影響だとすれば喜べないのではないか、といった意見もあるかもしれませんが、たまにはそういう冬もあってもいいと言いたいです。


<かぜ情報>

11月末からウイルス性胃腸炎がやや増えてききているようです。マイコプラズマ肺炎が散見されます。それなりに風邪にかかる方が季節が進むに従って増えてきています。インフルエンザの大流行(パンデミック)がいつ始まるのか、とびくびくしていますが、今年は暖冬なので遅くなるのかな、と勝手な予想をしています。とにかく、学校や幼稚園が冬休みになるまでに持ちこたえてもらえれば、穏やかに年を越せるのですが、そう願いたいです。

 

<インフルエンザワクチン接種のお知らせ>

10月下旬からインフルエンザワクチン接種を開始しています。予約制です。電話か窓口で予約を承ります。ネットでの診療予約ではワクチン接種の予約は受け付けておりません。

当院に定期的に通院されている成人の患者さまにつきましては、予約なしでも受診日にお申し出いただければ、その日に接種をいたします。
 

<糖尿病コーナー>

折にふれて、これまでも睡眠の大切さについてお話しさせていただきました。運動や食事がそれほど乱れていなくても睡眠が足りなかったり、睡眠の時間がずれてしまったりするだけで、体に様々な影響がでてしまうということが分かってきています。太りやすくもなりますし、血糖も上がってしまいます。私たち地球に住む生物はずっと太陽の恩恵を受けてきました。生物は太陽が作りだしたと言ってもいいでしょう。太陽とともに生きるようにできているのです。睡眠を含めた体のリズムは絶対に太陽の周期からは逃れられません。太陽のリズムに逆らうことで必ず無理が生じます。とは言っても、今の社会のシステムが太陽のリズムをないがしろにするようになってしまっています。いくら個人で努力しても人間の作った社会の方が寝かせてくれないのです。また、すべての人が夜同時に寝るとどうしても支障がでてしまうため、特定の人には申し訳ありませんが起きていてもらわなければいけません。介護やシステムの監視、一部の運送や交通、公共システムの維持に従事している方々です。それでもこれら夜間の仕事に従事する人の数をなるべく少なくするかみんなで少しづつ負担を共有するなどの社会制度の変革が求められると思います。前おきが長くなりました。睡眠のリズムを自身の誤解で乱してしまっている場合があります。どうしても十分な睡眠を得たいという過剰な期待のためにかえってリズムも壊してしまうこともあるのです。このあたりはある程度各人で意識して取り組まなければいけません。例えば、「忙しい」の反対で、十分に自分に時間がある場合、たくさん寝ようと思って間違った睡眠リズムになってしまう場合です。特に年配の方に多くみうけられます。自分に時間があって、その分たっぷり睡眠をとって元気でいようと思ってもかえってうまくいかない、といった経験をされる方は多いと思います。残念ながら、年齢を重ねると、睡眠時間は自然に短くなっていきます。頭ではたくさん寝たいと思っていても実際は体(脳)は寝てくれないのです。この摂理にはあらがおうとするとうまくいかなくなるのです。年を重ねると、個人差はありますが一晩で6時間以上は眠れなくなってきます。せいぜい5時間くらいと思ってもいいと思います。それなのに、「たっぷり」寝ようと思って夜8時とか9時に寝てしまうと、その5、6時間後の2時か3時には必ず目が覚めます(そもそも本当に大切な睡眠ははじめの1時間半と言われています)。まだあたりは真っ暗です。しかし、もうすでに十分寝たのでそれ以上寝るのは無理なはずです。それでももっと寝ようとしてそのまま「眠れない」状態で朝を迎えます。すると朝、起床したときに「眠れなかった」という感想をもってしまいます。なんとなく気分がすぐれずに昼寝を多くとってしまい、かえって夜の睡眠の量や質が低下してしまったり、睡眠剤に頼りたくなったりしてしまいます。睡眠剤については、最近では新しいタイプで体にやさしいものも登場していますが、以前からあるタイプの睡眠剤は睡眠の質をかえって下げたり、日中のだるさ、転びやすさが増強してしまうことが最近では指摘されています。現在既に内服している場合は急に減らすのは難しいかもしれませんが、従来型の睡眠剤を新規で内服を始めるのはおすすめできません。このように睡眠への間違った、取り組みを治すには自分で少しづつ体のリズムを変えていくしかありません。ポイントはやはり太陽の周期にとにかく合わせることです。56時間の睡眠が真夜中にくるように、早すぎる就床時間を少しづつ遅くします。また自分では早いと思っても目が覚めてしまったら、布団の中でいつまでも粘らずに思い切って起きてしまいましょう。そして朝から十分に日の光を浴びるようにします。日中はなるべく体を動かし、外で日光を浴びるようにします。睡眠薬を飲む方が簡単かもしれませんが、太陽の周期に自分の体をなるべく同調させる取り組みを是非大切に考えていただきたいです。


<院長の日記>

先日、ドイツで仕事をしている私の弟が日本に帰省した際に私の子供たちにチョコレートをお土産に買ってきてくれました。息子はもともとチョコレートが好きなのですが、家に置いていてもあまり減りません。というか、毎回ドイツのお土産のお菓子を買ってきてもらっても余ってしまうことが多いです。私は自分では食べないので分からなかったのですが、息子に正直な感想をきいたところ、甘いだけ、甘すぎる、のだそうです。日本のチョコには微妙な苦さなども入っていて日本のチョコの美味しさをかえって実感したそうです。そういえば、たまに帰省する弟も日本で食い溜めのような食べ方をしていつもドイツに戻っていきます。そしてドイツでの食事について嘆いていました。ドイツ人はやはり食事にあまり頓着しないようです。ドイツ料理といっても、ソーセージとビール(料理とは言えませんが)くらいしか私たちには思い浮かびません。隣のフランスはあんなに料理文化が高いのに。また、ドイツの南のイタリアの料理もご存じのように日本では人気があります。一方でイギリス料理はまずい料理の代名詞となってしまっています。狭いヨッロ―パの中にあって国によって食の文化が全然違うのはとても興味深く不思議です。ドイツとイギリスはゲルマン人のなかでも同じ部族を祖先としています。もちろん現地での混血化が進んでいますが、いわゆる、アングロ(アングル→イングランド)・サクソン(ザクセン)人です。イギリスは近代になって世界に帝国を作り、勝者となっていますし、ドイツは工業や音楽などで世界をけん引しています。実をとる、理論を重視するといった気質があるのでしょうが、それでどうして料理をあまり重視しないのかはやはり理解できません。一方、日本には世界遺産にまでなった和食があります。和食だけでなく、世界中の料理を自分たちでアレンジして楽しんでいます。食べるということを大切にする文化のある国生まれてよかったとつくづく思います。私の好きなココイチのカレーもインド料理といは言い難く、日本人の作った料理だと思います。

2018-12-02 15:43:10

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2018年11月1日号

ようやく秋らしくなってきました。特に朝が寒く感じられるようになりました。でも10月末の時点ではまだ紅葉はあまりみられません。近年は夏が終わったと思ったらすぐに冬になってしまうような気候が続いているように感じます。せめて11月くらいは秋らしい気候のままであって欲しいです。

<かぜ情報>

やはり気温の低下とともにすこしずつ風邪で受診される方が増えています。

いまのところ特定の感染症の流行はありません。やや胃腸炎のかぜが増えてきているかもしれません。気温が変わりやすいので、着衣をこまめに調整するなどして体を冷やさないようにしていただきたいです。

 

<インフルエンザワクチン接種のお知らせ>

10月下旬からインフルエンザワクチン接種を開始しました。予約制です。電話か窓口で予約を承ります。ネットでの診療予約ではワクチン接種の予約は受け付けておりません。

当院に定期的に通院されている成人の患者さまにつきましては、予約なしでも受診日にお申し出いただければ、その日に接種をいたします。

 

<糖尿病コーナー>

先日、この地域の近くに天皇陛下の心臓バイパス手術を執刀した天野篤先生が講演に来られたので聞いてきました。ご存じの方も多いと思いますが、天野先生は蓮田市出身です。物事をはっきりおっしゃる先生で、逆にきれいごとはおっしゃいません。ヘタな外科医の話や外科医の素質についてもお話しされており、なかなかあそこまで言える人はいないと思います。そして実力と自信に裏付けられているのでしょうか、とても勇敢でもあると思いました。天皇陛下の心臓の手術なんて日本の歴史始まって以来のことだと思います。東大の先生が執刀するものだと思っていましたが、宮内庁にとっては外様の立場の天野先生が指名されたというのは余程の実力だったのでしょう。そしてその手術も自分の考案した新しい方法を実践されたようです。失敗したときのことを考えるとオーソドックスな方法をとりがちだと思いますがそうではないようです。心臓バイパス術は心臓の筋肉を養う冠動脈を再建します。冠動脈の内腔が狭くなったりつまったりすると心筋梗塞や狭心症を発症しますが、本来はまず内科的(循環器内科などで)カテーテル治療がおこなわれます。それでも治療が困難な場合は心臓血管外科による心臓バイパス術が行われます。糖尿病は狭心症や心筋梗塞の危険因子です。しかし、網膜症、腎症、神経症の3大合併庄とは違って、糖尿病の治療をしてもかならずしも予防に至らなかったのがこれまでのジレンマでした。最近になって登場した一部の血糖降下薬にこれらの心臓血管疾患の予防効果が期待できるデータがでてきています。しかし、お薬で狭心症や心筋梗塞の発症を予防する効果がはっきりと証明されている薬はコレステロールを下げる薬に分類される「スタチン」という薬です。糖尿病があってもなくても効果が証明されています。コレステロールを下げる作用とは別に心臓の血管内のコレステロールのこぶのようなものを安定化させる作用があると言われています。ですから、実際のコレステロールの値に関係なく、狭心症や心筋梗塞の他のリスクがある場合や、1度でも狭心症や心筋梗塞を発症した場合の再発予防(二次予防といいいます)として広く使われています。欧米ではいったんこの薬を始めたらコレステロールが下がっても薬を止める根拠にはならず、コレステロールなんて測らなくてもいいとされているくらいです。天野先生も著書のなかで、自分が手術をして助かった場合でもその再発を予防し、患者さんが健康的な生活を送るためにはスタチンによる管理が大切であることは強調されています。一方でコレステロールは患者さん本人とっては検査数値上の話だけであって痛くもかゆくもないので血圧のくすりなどと違って内服を始める、あるいは継続することの大切さが実感しにくい薬です。また、一部の報道などで、コレステロールは低いと健康に悪い、とかスタチンを製造する製薬会社の策略ではないか、と疑う人もいます。確かに健康状態が悪くなり栄養状態も悪くなるとコレステロール下がることはありますが、その逆の因果関係は証明されていいません。またスタチンは発売からすでに年月が経過しているため現在はわが国でもジェネリック薬品がほとんどです。つまり大手の製薬メーカーにとっては収益に関係ないくすりになっています。それでもスタチンへの推奨は全く変わっていません。糖尿病も心臓の血管病変の危険因子です。少なくともコレステロール値も高い場合にはスタチンの内服が強く推奨されます。

 

<院長の日記>

最近英語の勉強をしていて、”truther”という言葉を知りました。英語の中でも新語のようです。

“truth(真実)”+ “er(~する人)で真実の(を言う?)人、とも取れますが、実際の意味は、一般的に流布されている情報をそのまま受け取らず、それは嘘で必ず別の裏があるといつも信じている人、何かにつけてマスコミの情報を信じずに陰謀があると疑っている人、を指します。「陰謀論者」とも言います。たとえば2001911日のアメリカ同時多発テロをアメリカ政府の自作自演だと主張する人たちがその典型です。他にも、ケネディ大統領の暗殺はCIAと軍需産業が手を組んで実行した、とか、アポロ11号の月面着陸は実は嘘で、あの映像は作り物だ、などと唱える人たちも含まれるでしょう。ここまでではなくても何かと真実とされていることの裏や背景を面白おかしく脚色して話す人は周りにもいるよう気がします。報道やマスコミの情報をそのまますべて鵜呑みしてしまうのもどうかと思いますが、「自分だけが知っている」かのような話をする人も厄介です。そもそも根拠が表に出てこないのですから、議論のしようがありません。しかし、日本の政治の現場、国会でもこのような議論に近いものが行われているように感じます。嘆かわしいことです。政府を批判する方に多い気がしますが、野党を批判する側にももちろんあると思います。週刊誌の記事にもそのような「ストーリー」が多くみられます。多くはネタになった人の悪い部分を誇張するように使われているようですが、ネタになった当時者やその関係者はたまったものではありません。また、自分が困っているときにその背景をもっともらしく語って自分に近づいてくる人もいます。あなたが今悪い状況にあるのは・・・・のせいなのです、といった感じです。そもそも根拠が希薄なので反論しようがないのですが、多くの人が信じてしまうようで、案外私たちはそのようなストーリーに飛びつきやすい気質をそもそももっているのかもしれません。何か自分(たち)に受け入れがたいものがあったとして、そこにもっともらしい背景やストーリーを語る人がいるとそこに多くの人が流されてしまうというのは時として危険なことにもなりかねません。この場では具体的な事例を挙げるは控えますが、情報を受け取る側には一定のバイアスがどうしてもかかってしまうということをある程度自分で理解しておくこと、物事をなるべく偏見なくとらえようとする「情報リテラシー」がますます必要になってくる時代だと思います。

2018-11-05 21:23:25

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2018年10月1日号

さすがに気温が下がってきました。あまり寒いのは御免こうむりたいのですが、コーヒーがアイスではなくホットで飲めるようになってきたのはコーヒー好きの私にはありがたいです。台風がまだ多いようで、特に今年は災害が続いているので、なんとかこのまま無事に過ぎて欲しいと思うこの頃です。

 

<かぜ情報>

気温の低下とともに風邪で受診される方が確実に増えています。

いまのところ特定の感染症の流行はありませんが、暑い夏で体力が落ちると秋以降に風邪にかかりやすいのではないかと懸念しています。衣服、掛布団、寝間着、など早めに涼しさ、寒さ対策で変えていきましょう。

 

<糖尿病コーナー>

今年は夏があまりにも暑かったので外にも出られず、体を動かすことが少なくなってしまったと実感される方が多いのではないでしょうか。やっと涼しくなってきたので今度は寒くなる前に体を動かしておきたいものです。前回は簡単な筋トレ(レジスタンス運動)と有酸素運動について書いてみました。運動とは言いにくのですが今回はストレッチについてご紹介してみたいと思います。ストレッチという横文字をうまくあてはまる日本語は思いつかないのですが、ストレッチという言葉自体多く聞かれるようになったのでおおよそイメージがわくと思います。固くなった関節や筋肉を伸ばしてほぐす体操のような?ものです。あのラジオ体操もややそれに近いのですが、もっと時間をかけて、あのような曲げ伸ばしを繰り返せずに呼吸とともにゆっくりと目的の部位を伸ばしていくようにします。詳細は本やネットを参考して欲しいのですが、とても大切なものなので是非お勧めしたいです。年齢とともに体の筋肉や関節はどうしても固くなってしまい、それとともに余計に体を動かすのが億劫になるとともに、腰痛などあちこちの関節の痛みの原因にもなります。また、怪我もしやすくなります。昔から運動の前に「体操」をするように奨励されていたのでお分かりでしょう。私も今の仕事は座りっぱなしで動ないことが多く、一時は腰痛がひどくなりました。腰痛があると余計体が硬くなり、さらに他の場所も痛くなるとともに体を動かすのが減って太り易くなってしまったのを実感しました。そこで数年前から毎朝ストレッチをしています。おかげで最近は腰痛もだいぶ軽減し、体が柔らかくなったのを実感しています。腰痛がひどいときは、足を伸ばして上体を前に倒しても手が地面に着くどころか膝の高さのあたりまでしか届きませんでした。ところが、今はもう少しで地面に着くかつかないかのところまで来ています。年齢を重ねてもストレッチをすることによって体は柔らかくなるのです。ちなみに上体が前により倒せるようにするには腰の筋肉ではなく、ハムストリングといって太ももの裏の筋肉や股関節のあたりの筋肉を伸ばすストレッチをすると効果が上がるようです。もっとあちこちの筋肉をやわらかくすることによってさまざまな効果が期待できるようです。かなり上級テクニックですが、体幹の筋肉をやわらかくすると呼吸が深くなってからだがよりリラックスできるようになるばかりか身のこなしが全体的にスムーズになるようです。体が柔らかくなると、筋トレや有酸素運動の効果もさらに高まってより痩せやすい(太りにくい)体になるようです。ストレッチのコツはゆっくりやること、体が痛いか気持ちいいかぎりぎりのところまで伸ばしてみること(決して無理しない程度に)、呼吸を停めないでゆっくり吸ったり吐いたりすることなどです。どうですか?ストレッチが魅力的に感じてきたのではないでしょうか。先ほど、外で運動できるのにいい季節になってきた、といった感じに書きましたが、ストレッチは自宅でできます。是非お勧めです。私などはストレッチをしないとなんとなく体が硬く重く感じてしまうので完全に毎日の習慣となってしまいました。

 

<院長の日記>

今回は歴史の話です(もはや「日記」ではない?)。史実ではないと思われながらも伝説として語り継がれるものがあります。源義経は、実は平泉で死んでおらず、中国大陸に渡ってチンギス=ハンになった、明智光秀は山崎の戦いでは死なずに生き残り、天海僧正になって家康のブレーンとなって長生きした、そもそも本能寺の変は家康の陰謀であった、などなど。話としては面白いですね。私は西洋史も好きですが、ここにテンプル騎士団なるものをご紹介しましょう。案外ご存じの方も多いかもしれませんが、かいつまんで説明させていただきます。中世のヨーロッパではかつてはキリスト教の聖地だったにも関わらずイスラム教徒に占領されてしまっている地域がりました。エルサレムとその周辺地域です。ここをキリスト教徒の手に取り戻そうという機運からやがて戦争を起こし、一時的にキリスト教国家を無理やり作ったことがあります。いわゆる十字軍です。現地にいたイスラム教徒たちにとってはたまったものではありませんが、このときキリスト教側の戦争を支援する目的でいくつかの騎士団が作られました。テンプル騎士団もその一つです。キリスト教に命を奉げて戦争を行う超国家的集団で、聖職者(正確には修道士)でありながら戦士(騎士)でもあったのです。当時の十字軍熱気運はすさまじく、多くの寄進や寄付を受けて次第に力をつけていき、また、命を惜しまず戦闘を行うため実際にかなり強かったそうです。そもそも「騎士団」という呼び名からしてカッコいいですよね。テンプル騎士団は聖地に赴く巡礼者の輸送や警護も行い、十字軍の時代には大活躍しました。しかし約150年続いた十字軍も結局は誇大妄想で終わってしまい、テンプル騎士団の本来の活躍の場はなくなってしまいました。しかしその強大な超国家的組織は存続し、豊な財力で銀行業や農業、さらに各地の私的な戦闘に介入するなど影響力は保持し続けました。しかし、むしろやりすぎて嫉妬の対象となってきたころに本部のあるパリで突然フランス王に襲撃され、幹部の処刑、あえなく組織の解散となってしまいました。歴史から消えたわけですが、ここから様々な伝説が生まれます。有名なのがフリーメーソンになって生まれ変わったというものです(もちろん史実ではありません)。最近ではハリウッド映画にもなったダヴィンチ・コードにも伝説がでてきます。枚挙にいとまがありません。華々しい活躍と悲劇的な最期という点では伝説のネタになる要素があったようです。テンプル騎士団のポルトガル支部はキリスト騎士団と名を変えて存続しました。余談というかこれは史実ですが、世界史の教科書に出てくる、エンリケ航海王子自身やバスコ・ダ・ガマの航海時の船長はキリスト騎士団の騎士でもあり、コロンブスの義父はその総長だったそうです。さらに余談ですが、テンプル騎士団とは別の騎士団であるチュートン騎士団は十字軍のあと、いまだ異教徒の地であったプロイセンに入植し、のちのプロイセン王国につながる礎を作ります。そもそも「ドイツ」は「チュートン」の訛りだそうです。ここまでくると聖ヨハネ騎士団についても紹介したくなりますが長くなるのでこの辺で止めておきます。最近歴史ものの話では結構反響をいただくので今後も時々書かせていただきます。

2018-10-03 08:55:32

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2018年9月1日号

今年は季節の推移が少し早い傾向でして。冬は早く終わり、夏も早く始まりました。7月の時点でかなりの猛暑でしたが、8月は案外早く猛暑が終わってくれるのではないかとたかをくくっていました。ところが結局8月いっぱい猛暑が続いてしましました。仕方がないです。でも秋は確実に9月には感じられるはずです。猛暑が長かった分、今年は特に秋が待ち遠しいです。寒がりの私でも。

 

<かぜ情報>

前号に書いたように今年は夏特有の感染症、例えば、ヘルパンギーナや手足口病などは少ない状態が続きました。あまりにも熱いと蚊も飛ばなくなると聞きますが、感染症が少ないのも猛暑と関係があるのかはわかりません。蚊もウイルスもおとなしくしているのですから、やはり人間もおとなしくしておくべきなのでしょうか。9月になり小児の新学期も始まりますので、これからは少しづずかぜは増えてくるかもしれません。

 

<糖尿病コーナー>

前回は気温が高いと血糖が下がりやすくなるかもしれない、とお話ししました。今年の夏はあまりにも熱かったので、外に出られず運動不足を実感されている方も多いと思いますが、確かにそのわりには血糖が上がってしまったケースは少なかったように思います。これからは気温が下がってきますし、食欲の秋ですから血糖が上がってくることが予想されます。でも、「運動の秋」です。暑さで運動できなかった分、ちょっと頑張ってみましょう。

以前もお話ししたことがありますが、運動は大きく「有酸素運動」と「レジスタンス運動」の2つに分けられます。わかりやすく言うと、有酸素運動は一定時間、ちょっと汗をかく程度の運動です。ジョギングや水泳、そのほかのスポーツ全般が当てはまります。しかし、なにもトレーニングウエアを着ての運動がすべてではありません。これも以前から述べていますが、日常生活の動作もある程度有酸素運動に置き換えられます。散歩や掃除、子供や孫の世話も運動に置き換えられます。草むしりなどはかなりの重労働です。家庭内で体を動かす以外でも体を使うお仕事をされているかたは当然ある程度の有酸素運動になっているはずです。要は座りっぱなしやゴロゴロ横になってばかりいるのをやめれば運動になるのです。もっと簡単に言えば、止まっていなければ運動になります。有酸素運動の量は運動の強度と運動の持続時間で決まります。量が多いに越したことはありませんが、できる範囲で無理せずに実践していただきたいです。

もう一つの「レジスタンス運動」とはつまり筋トレです。筋肉がつくと代謝が良くなり、同じ有酸素運動でもより運動の効果が高くなります。また、体幹や足の筋肉がつくと転倒予防になったり、膝や腰への負担が軽減されることが期待されます。鍛えようとする筋肉毎に多くの種類の筋トレがありますが、もっともお勧めするのはスクワットと腹筋です。スクワットで鍛える大腿部の筋肉は全身でもっとも大きな筋肉なので高い効果が期待できます。最近通販などで座って行うスクワットマシーンが販売されています。本当のスクワットと同じ効果が得られるのかはわかりませんのでおおっぴらにお勧めすることは避けますが、個人的にはちょっと興味があります。スクワットはちょっとキツイ筋トレでなかなか続けるのは大変かもしれませんが、効果が実感できればもっとやってみたくなると思います。スクワットの方法は間違えると膝や腰に負担をかけるので、本や雑誌に図解されているものを参考にしていただきたいです。次に腹筋の筋トレです。いろいろありますが、個人的にお勧めなのだが「レッグレイズ(足挙げ)」です。腹筋運動というと。床に座って上半身を起こしたり寝かしたりを繰り返すものをイメージしやすいでしょうが、この方法はかなりキツイです。一方でレッグレイズはその名の通り、上半身は仰向けに寝たままで、足を上げたり、下げたりするものです。下げたときに足を床に付けず、そのまま止めるかまた持ち上げる動作をはじめます。足を完全に下せないのでそれなりにキツイのですが従来の筋トレよりは簡単です。腹筋の主に下(下腹部)が鍛えられますが、今注目されている、体幹の深いところの筋肉も鍛えられます。運動後は、下腹から足の付け根あたりが張ったりしますが、私は個人的にその感覚が好きです。お腹に脂肪がたまっているのが気になるというときにこの運動はより効果が高いと言われています。実は10年前に私はスクワットとレッグレイズをしただけで3か月間で5kg体重が減った経験があります。今でもその体重を概ね維持しています。効果には個人差があると思いますが、ものは試し、まずはやってみてはいかかでしょうか。

 

<院長の日記>

ちびまる子ちゃんの作者のさくらももこさんの訃報には驚きました。私も昔からちびまる子ちゃんは好きでしたし、彼女のエッセーもたくさん読みました。自分よりやや上の世代になりますが、子供時代の描写は自分の子供のときと大体は重なりますので、学校や家庭の描写については共感できることがたくさんありました。ちなみに、ちびまる子ちゃんやさくらももこさんが小学生のときのエピソードには西城秀樹や山口百恵、ピンクレディーが登場しますが、それは私が幼稚園の頃の話だったようで、私が小学生のときには山口百恵は既に引退しており、ピンクレディーも解散していました。ところで、今の子供たちはアニメでちびまる子ちゃんに親しんでいると思います。アニメのちびまる子ちゃんしか知らないかもしれません。シュールなところもありますが、やはりアニメでは家庭や友達の暖かさなどがにじみでています。しかし、本人が書いた漫画の方はやや雰囲気が違います。また、さくらももこさんのエッセーなどを読むと必ずしもそういう面ばかりではなく、むしろ家族や社会を冷めた目で見ている方が本当のようです。だからこそ、私も引き込まれて読んだのかもしれません。例えば、ちびまる子ちゃんでは仲のよいやさしいおじいちゃんが登場しますが、さくらももこさんの実際に同居していた祖父はもっと気難しく、むしろ本人は嫌っていたそうです。そんな祖父が自宅で突然亡くなったときにはお姉さんとむしろはしゃいで喜びあったことが書かれていました。そのため、身内が亡くなったのに喜ぶとはけしからん、といった反響もあったそうですが、本人は家族だからといって必ずしも好きというわけではない、と反論したそうです。とても正直で噓偽りのない言葉だと思います。家族が好きなのは家族だからではなく、たまたま自分が愛情を感じるひとが家族だから、ということにすぎない、と。家族だから、というだけで無理をしてつらい思いをしている人がたくさんいるでしょう。日本は今、家族を美化しすぎていると思います。虐待、DVは家族内で起きますし、殺人事件も家庭内で起きることがとても多いです。さくらももこさんは家族を決して美化していない、とても冷静な目をもった人であったことを忘れてはいけないと思います。そういえば世代も性別も同じ西原理恵子さんも家族をとってもシュールに描いていますね。

2018-09-16 08:09:02

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